使えるエコ建材の実力を検証、産業技術総合研究所 | エコブログ

使えるエコ建材の実力を検証、産業技術総合研究所

実験室で得られる物性値などから建材の性能を推し量るのではなく、現実に即した使用環境下で効果を計測し、使用時に発生する様々な問題点を洗い出す――。産業技術総合研究所が始めた取り組みは、エコ建材を建物に取り付けて実用性の可否を検証する試みだ。


産業技術総合研究所は、中部センター(名古屋市)に建設した環境調和型建材実験棟で、今年5月から実際の使用環境における建材の評価計測を本格的に開始した。7月時点で、「調光ガラス」「木質材料」「調湿材料」「保水性ブロック」「太陽エネルギー制御壁」を実験棟の内外に設置。それぞれの建材が室内環境に及ぼす影響を調べている。各室には全く同じエアコンを設置し、各エアコンの電力使用量を計測して省エネルギーの効果を評価する。


実験棟は鉄骨造・3階建て、延べ面積240m2。各階の平面形状は長辺が10m、短辺が8mの長方形で、正確に東・西・南・北を向くように配置した。外壁はALC(軽量気泡コンクリート)を採用し、標準的な部屋の室内は床に塩ビシート、壁にはビニル壁紙を張った。


調光ガラスは、透明状態とミラー状態を切り替えられる窓ガラスだ。産業技術総合研究所が開発した。例えば、夏季は窓ガラスをミラー状態にして太陽熱を反射したり、冬季は透明状態にして太陽熱を室内に取り入れたりすることができる。これまでのLow-Eガラスや日射遮へいフィルムなどは光学特性が一定なので、夏季の冷房負荷は低減できても、逆に冬季の暖房負荷は増加するものが少なくなかった。「調光ガラスは太陽熱の透過率を季節に応じて制御できるので、年間を通じて省エネ効果が高くなる」と、産業技術総合研究所サステナブルマテリアル研究部門副部門長の田尻耕治さんは説明する。


出典:nikkei BPnet