やっぱりあれがほしいなーと、造作や水回りのオプション追加を検討するなかで不安ばかりが募ります
モリモリで資金計画してもらってたから大丈夫だと思いたいところです
着工が近づき期待と不安が交錯しています
さて、資金計画を見直しているついでに住宅ローンの繰り上げ返済についても考えてみました。
一般的(業界的?)には返済期間を短縮したほうがトータルで払う利子は安くなると言われていますが、どれくらいのものなのか試算してみます。
計算結果は小数切り捨てです。
ここでは以下の条件で考えます。
あくまでも仮定です。
借入3,500万円
借入日2019年1月10日
毎月10日支払
利率1%
借入期間35年
元金均等返済(毎月の元金支払は83,333円)
35年での支払い金利6,123,669円
まずは繰り上げ返済なしの場合です。
上の図は日割りで詳細を計算したものです。
月ごとに日数が違うので若干ばらつきますが基本的には徐々に利子は減っていきます。
元金が減るのでそれにかかる利子も減ります。
それが元金均等返済で、元金の残高が分かりやすいです。
月単位でざっくり計算すると借入3,500万円×利率1%/12か月=29,166円の利子をまず払います。
それを35年=420月で返済するのでひと月当たりの利子減少額は29,166円/420月=69円となります。
月70円程度というとあまり減ってる感じはありませんが、10年後には69円×120月=8,280円減っているので月々の返済は少し楽になっているところでしょうか。
さて、10年後といえば、住宅ローン控除が終了します。
住宅ローン控除には初めの年に確定申告が必要ですが、次の年からは年末調整でできてしまうのでそれほど手間ではないですね。
書類書くのが若干めんどうですが、税金関係はそんなものと割り切りましょう
連帯債務の場合は攪乱が増えるので若干めんどうな点が増えます
控除が終了するタイミングで繰り上げ返済を検討する方は多いのではないでしょうか。
住宅メーカーからも資金計画の際にそういう話を聞きましたし、住宅の販売促進的な効果もあるのでアピールに使えますします。
年末の残高×1%が控除対象となり、税金の還付を受けることができますので、それを積み立てて減税期間が終わったら繰り上げ返済をすることで月々の返済額の軽減または支払期間の短縮ができます。
控除対象となる残高は4,000万円まで(長期優良住宅は5,000万円)なので借入時期が12月で引き渡しも12月だと最大限恩恵を受けることができますね。
今回設定したの借り入れ条件は1月借入なので1年目の12月末の残高が対象になります。
年末残高34,000,004円×1%=340,000円が戻ってくるというわけですね。
ただし、所得税や住民税を払っていなければ当然還付は受けられないので、税金をいくら払っているのかは確認したほうがよさそうですね。
同様に計算すると、2年目は33万円、3年目は32万円、・・・、10年目は25万円となります。
残高×1%なので楽ですね。
ということで、10年間での還付は(34+25)*10/2=295万円です。
10年間で住宅ローンで払った利子は(29,166+(29,166-69*119))*120/2=3,007,260円です。
還付分を差し引きすると実質的には57,260円の利子ということになります。
借入利率が1%で税金の還付も1%だからといって差し引きゼロになるわけではありません。
逆にプラスになる場合もありますね。
先ほどちらっと書きましたが、12月借入、12月引き渡しだと還付金が1万円違ってきますので、10年で10万円の差が出ますね。
この場合は42,740円還付分が多いことになります。
ちなみに、これまではわかりやすいように月割りで計算していましたが、
細かく日割りで計算すると今回の設定条件では、1回目の支払いは利子が10日分しかかからないので3分の1くらいになります。
10年間での利子支払い額は2,986,424円なので、1回目の約2万円の差がほぼそのまま出ます。
借入時期、引き渡し時期まで完璧にコントロールできたら10万円お得という考え方もできますが、10年トータルでの10万円の差が現在でそこまでの価値があるのかは考えたほうがいいですね。
最大限控除の恩恵を受けようと思っていたら資材が値上がりしてしまったので逆に出費が増えたなんてことになる場合もあるかもしれません
さて、話が少しそれましたが、ここで繰り上げ返済を考えます。
10年間の還付分を充てるのではなく、もう少し上乗せして500万円の繰り上げ返済をするとします。
これによりどれくらい変わるのでしょうか?
まずは返済額を軽減する場合です。
10年で元金1,000万円払ってるので残高は2,500万円です。
繰り上げ返済した500万円を引くと残りは2,000万円です。
2,000万円を25年(300月)で返済することになるので、月々66,666円ですね。
利子分も4,000円くらい下がります。
先ほどの計算で10年で利子分が8,000円くらい下がっていたのでざっくりその半分くらいですね。
ここからは元金の支払いが減るので利子の減少も若干緩やかになります。
次に、返済期間を短縮する場合です。
5年短縮できます。
もともと1年で100万円返済していたので、500万円なら5年短縮できます。
月々の元金支払額は変わりませんが、残高が減っているので利子分が下がります。
返済票があれば5年先の返済をしていることになります。
図形的なイメージのほうがわかりやすければ、二つ上の図の2029年から2034年の部分を切り取って残りをくっつけると同じ図になります。
ということで、単純に総額で利子分を考えれば期間短縮のほうが安くなるのは図からも明らかですね。
…と言いたかったのですが、図が小さくてわかりにくいですね
高さが同じで、底辺の長さが違う三角形の面積と考えて脳内で補正してください
利子の減少分だけざっくり計算すると
返済額軽減では、4,000*300/2=600,000円
期間短縮では、(20,000+16,000)*60/2=1080,000
差だけを見るとおよそ50万円も違う
さて、この将来にわたっての60万円または100万円の価値をどう考えましょうか。
返済に無理をしていないという前提であれば、住宅ローンは超低金利なので、繰り上げ返済用の余裕資金は他に回して金利以上の運用をしてみるのもよいですね。
変動金利の場合はそのあたりの情勢を先読みしながら判断していくことになりそうですね。
手元資金として置いておくのももちろんありです。
そのあたりは状況に応じて、ですね~。
ちなみに元利均等返済で繰り上げ返済(期間短縮)した場合もざっくりと図で考えてみましょう。
(用意していた図形に不備がありましたので脳内補完をお願いします)
繰り上げ返済なし
毎月の返済額が一定なので固定費として支出がわかりやすいのがよいですね
(図が期間が途中で切れていますが、2053年まで続きます。図形的には横を長くして利子と元金の境界線もそのまま延長します。)
返済額軽減
返済額軽減もわかりやすいですね
(同じく図が途中で切れていますが、同様に2053年まで続きます)
返済期間短縮
こちらは図の中で完済します。
段差になっているところが縮んでいますね。
元利均等返済のほうが若干金利を多く支払うことになりますが、この設定ではざっくり35年で35万円くらいです。
金利0.05%増で30万円くらい増なので、このあたりは金利や手数料も含めてどう考えるかですね。
借り入れる前にちゃんと考えておけばよかったとならないように。
ただし、中途半端な知識を持つとわかった気になって思考停止することがあるので注意が必要です(自戒)。