「こっち見ないで」


「なんでよ」


「やだ」


「目逸らさないでよ」



うちの彼女は恥ずかしがり屋だ。


ちょっと見つめて、ニコって笑いかけるとすぐ真っ赤になる。



「他の女の子にもそういうことしてるんでしょ」


「してないよ」


「嘘。理佐たらしだもん。」


「そんなことないって」



今日も、部活で後輩の頭撫でてたもん


嫉妬?」


「してないし」


「嫉妬でしょ?」


「違う」



とか言いながら涙目になってる彼女。


うん、やっぱり好きな子には意地悪したくなる。



「嫉妬じゃないの?」


「じゃない」


「じゃあ後輩の頭撫でてもいいじゃん」





あ、黙っちゃった。



「ダメなの?」


だめ


「なんで?」


……理佐は私のだから」



かわいい。

こんな可愛い子見たことない。



「ふふ笑 かわいい」


…///


「照れた笑」


「言わせたいだけのくせに


「バレた?」


「いじわる


「おいで」



ぎゅっ



腕を広げると素直に抱きついてくる。

口だけだね、素直じゃないの笑



「意地悪してごめんね?」


ん」


「友梨奈しか好きじゃないよ」


ほんと?」


「本当」


んふふ



嬉しそう笑



「ねぇ」


「ん?」


「キスしていい?」


「だめ」


「なんでよ」


「恥ずかしいから」


「二人っきりなのに?」


恥ずかしいもん」



友梨奈の耳は真っ赤に染まっている。

抱きついてるから見えないけど、きっと顔も真っ赤になっていると思う。



「たまには友梨奈からもキスしてほしいんだけどなー」


「無理」


「えー


「理佐からすればいいじゃん」


「しよって言っても拒否るじゃん」


「いつも突然するくせに」


「友梨奈が可愛いから我慢できなくなるの」



そういうの、ずるい



「え?もっと言って欲しいって?」


「言ってない!」



素直になればいいのに。

友梨奈のデレ見たいのにな。



期待を込めて、また少し意地悪してみることにした。



「友梨奈は私の事好きじゃないの?」



「えっ


言えない?」



わかった」



言って欲しかったんだけどな、残念。



「もう遅いし、帰るね。」


「え


「大好きだよ友梨奈」


帰っちゃうの?」


「うん、もう暗いし。っと」



立ち上がって玄関へ向かう。


あーあ、今日も言ってくれなかったか。


恥ずかしがり屋なところも可愛いけど、たまには言って欲しいなぁ。



ぐいっ



「わっん?」


「ま、待って


「なに?」


「私、まだ言ってない?」


「え?」



すると、彼女はグイッと私を引き寄せて



んっ



「わ、私も大好きだよ…//



「っ///



「だ、から今日、泊まって?」



心臓が破裂しそうなくらい早く大きく波打つ。

彼女からこんなことを言って貰えるなんて


ドキドキしすぎて上手く言葉が出てこない。



「だ、だめ?」


「っダメじゃないから…///


「本当?」


「うん泊まるから…//


「やったっあれ、理佐?」


「な、なに?」


「顔真っ赤笑」


「っ…//


「照れた?」


不意打ちはずるいって


「いつもの仕返し!」





この後、彼女に強く抱きしめられて我慢できなくなった私は


歯止めが利かなくなり、求めすぎて翌日彼女から怒られるのはまた別の話