武満徹の作曲したギターのオリジナル曲はソロでは「フォリオス」「エクイノクス」「すべては薄明かりの中で」「森の中で」の4曲です。しかし、編曲では13曲ありますそれが「12の歌」(12曲)と「12の愛の歌」です。「12の愛の歌」(一曲のみ)です。
 「12の歌」は、①ロンドンデリーの歌、②オーバーザレインボー、③サマータイム、④4早春賦、⑤失われた恋、⑥星の世界、⑦シークレットラヴ、⑧ヒアゼアアンドエヴリウェア、⑨ミッシェル、⑩ヘイジュード、⑪イエスタデイ、⑫インターナショナルの12曲です。ビートルズが4曲ありますから、いかに影響されたかよくわかります。「12の愛の歌」は一曲書いただけで本人が亡くなってしまいました。曲は「ラストワルツ」です。これらの曲はどれも難しくて(演奏が)、何とか曲になるのは私の場合4曲しかありません。
 私が学生時代に、ある病院の春闘の集会でギターを弾いてほしいと頼まれたことがあります。それは看護婦不足のためにある病院で幼児が亡くなってしまって、その労働条件改善に立ち上がるまでの看護婦の姿を構成詩にしたので、その朗読の時にギターで音楽を弾いてほしいというものでした。そこで早速「インターナショナル」を練習しました。他にはテーマに長調と短調がある「モーツァルトの魔笛の主題による変奏曲」(ソル作曲)の一部を演奏しました。当日の朗読の最後は「インターナショナル」で締めくくりました。当日は50人くらい組合員が集まり、結構評判でした。その後、ぜひ録音させてくれとその病院のある人から頼まれ、その病院の階段室で30分一気に録音したのを思い出します。そのテープはいま手元にありませんが、ダビングしておけばよかったと今更のように後悔してます。
 最近、これらの譜面が30年ぶりに再版され出回るようになりました。懐かしさと同時に今の労働組合はどうなってしまったのかとふと考えます。昔が良かったと考えるのは年をとった証拠でしょうか?