いつかの記事で、わたしは時折 
鍼灸院に行く と書きました。

きっかけは今から数年前、“ものもらい”が毎月
ポコポコできる状態が半年以上つづいて

瞼を切開して除去手術をするもなおつづく、
という人生でも指折りの異常事態に直面して

 

この状態から脱したいと切望したころ
知人の紹介を受けて訪れたのがはじまりでした。

そこの院長は中国人の女性で
来日してどれほど経つのか

流暢に話す様子からして
かるく10年は超えてそうです。

日本語を使いこなしつつ、時折
訛りがまじるのもチャーミングな彼女は

日本人のご主人とのあいだに
かわいい6歳のお子さんがいます。

以前、別の鍼灸院に勤務してたころは
なかなか不規則な生活で

勉強熱心な彼女は「もっと自分の時間が
欲しい」とおもってたところに子供を授かり

自分の時間も、子供との時間も
絶対確保するんだ

と覚悟をきめて、異国の地で、しかも
東京でもなかなかの一等地に
ご自身の院を立ち上げました。

いまや新規受付を制限するほど
人気の院に成長して

その間に本を出版したり、最近も香港の
財界人に招待されてその腕前を評価されたり

彼女の活躍の幅はますます広がる一方です。

     ***

同世代の彼女とは施術中もいろいろ話すんですが
度々 名言が飛びでます。

 “いつもご機嫌でいることが大切”

院内にある3つの施術室を隔てる壁は
天井部分が抜けてるせいで

よくとおる彼女の笑い声は
一番離れた部屋にいても聞こえるし
しかもしょっちゅう笑ってます。笑

でも不思議と、ウトウトしてる時でさえ
心地よいくらい彼女の声は朗らかなものです。

決して媚びないし

患者をおもって厳しく言うときは言うし

無理してポジティブに振る舞うこともない

彼女だから


聞こえてくる笑い声からは

ホントに楽しんでるのが伝わってくるんです。

ゴキゲン、てこういうことだな
っておもわされるような

まさに“ご機嫌”を体現してみせてくれる人です。


 “ひとみさんは十分幸せよ”

これは私がいまより頻繁に通院してたころ
かけられた言葉です。

ガンコな眼の腫れ物は最初の施術から
一週間後にはキレイに消えたし
再発することもありませんでした。

そこからもう一度迎える心身の山場を
乗り越えた後も

「二度と繰り返さないように」
「もっと健康にならなきゃ」と
わたしは足繁く通ってました。


 “家から外に出てここに
 足を運べるってだけでも幸せ”


 “それなりにかかる治療費だって
 払えるだけでも幸せ”



ダメージが深刻な時は別として
そこそこ健康なら、むしろ気にしすぎることは
“ダメなところ”を探す行為と変わらなくて

かえって心身に毒だな

と我に返らされたものです。

それから彼女の提案もあり
毎週の通院からいまの1-2ヶ月に一度
通うペースになりました。

ペースを落とすことに最初は「大丈夫かな」
とおもいましたが、そんな心配は杞憂だと
すぐに体感できました。

その鍼灸院にとって私は上顧客だったでしょうが
ほんとうに患者のことをおもえば

“一人でも健康でいられる心身をつくる”
ってことの方が彼女には幸せで

実際そんな信念を聞いたこともあったし
事実、そのとおりに彼女は行動するんです。

     ***

スピリチュアル系から実務的なものまで
世の中いろんなサービスが
あるとおもいます。

それぞれの実用性とか信憑性や効果は
当然 吟味したうえでですが、さらに

“誰から受けるか”

ってことまで考えるのは
ものすごく重要です。


改めて感じるんですが
わたしは鍼灸は好きだけど

特に心酔してる訳じゃないし
 

わたしにとって彼女がたまたま

鍼灸師だっただけで

正直、整体師でもリフレクソロジストでも
なんでもよかったんだとおもうんです。

偶然紹介されたのが彼女だったことは

本当に幸運でしたが

それでもわたしが心の底からこのことを実感して
理解するまで回り道もしました。

だから、何か新たにサービスや
モノを選ぶとき

それを提供する“ヒト”が発信する情報があれば

以前よりもよく目をとおすようになったし

共感できるな、信頼できそうだな、と
おもえる人のものを試すようにしてます。


全部が全部うまくいくとはかぎらないし
やってみて判るってこともあるんですが
それでも

そのサービスやモノを提供する
“ヒト”の思考や思想にまで
意識をするのとしないのとでは

受け取るものの“質”も変わります。

仮に、違ったな、とおもっても

どこにズレがあったのか
何がじぶんに合わないのか
次はどんな点に注意したら良いか

ってことも掴みやすくなるものです。


すっかり健康体になって、それを維持できる

ようになったいまも時折そこに行くのは

 

状態チェック、メンテナンスの目的もありますが
これはもはや建前のようなもので


単純に彼女との時間が楽しくて
刺激を与えあう関係を築いていけることに
喜びを感じてるからなんだとおもいます。

モノでもサービスでも
提供する側も、される側も

そこにどんな繋がりを築いていくか
ということまで意識を巡らせることは

じぶんがほんとうに居心地の良い空間を
創るのに、欠かせないことなんだとおもいます。