今日は、物語を語りたい気分なので、物語調でお読み下さい。

この間、私の家庭は崩壊しかけた。
原因も理由も私にあり、私さえ居なければ起こらなかったであろう。
最悪なのは、母を泣かせてしまったこと。
私にとって、母と猫たちが家族だ。
けれど、家庭というくくりで言うならば、これに犬と2人ほど加わる。

私は、存外プライドが高い。
勉強も出来ない方ではなかった。が、頭は良くないらしい。
その場しのぎに嘘をつき、それを隠すために更に嘘をつく。
嘘つきの典型だ。そして、それを悪いと思っていない。
この間も、その嘘が原因だ。
バレていようがいまいが、嘘つきは、嘘を認めない。
私の口から出た言葉は真実でなくとも、私の中では本当になる。
だから、信じてもらえないと、傷付く。
なぜ、私を信用してくれないのかと、嘆く。
オオカミ少年が信用されるハズもないのだが、
それでも、私にとって本当ならば、傷付くのだ。

そして、全員を傷付け、崩壊の一歩手前で止まっている。
それも、長くは保たないだろう。
なぜなら、もう随分とひび割れているのだから。

そして、その夜久々に、両手に有り余る量の薬を飲み、
腕を刻み、遺書に近いものをノートに残し眠りについた。
そのまま起きなければいいと思っていた。
けれど、普通に次の日に目覚め、今の薬はとても安全にできている、と心底絶望した。

そして、薬を求め、変わったばかりの主治医の元へ行き、
概ねの話と薬の処方を頼んだ。
そして、ついでとばかりに、手帳についても聞いてみた。
が、それが更に私を絶望させた。
極端なODも、アムカも、不眠も、彼は「適応障害」だと言ってのけた。
ただの甘えと言うことだ。
ストレスから解放されれば、元に戻ると。
何を言っているのか理解出来なかった。
一番身近な家庭の他人との関係すらまともに築けないというのに、それ以外の他人との関係などももてるはずがない。
そして、人との関わりがストレスの大元だというのに、それから解放とはどういうことなのだろう。
意味が解らない。死ねばいいのか。それとも、どこか施設へでも入って一生閉じこもっていればいいのか。
変わって2ヶ月の主治医は、信用出来ない人間にカテゴライズされた。
が、薬が無ければ、自分を保てる自信がない私は、薬を貰いに来月も彼の病院へ行くのだろう。
だが、もう話すことはない。治してもらおうとも思わない。
薬だけ出してくれればいい。

週末、家庭の人間が休みの日は、朝から憂鬱だ。
いつも以上に部屋に閉じこもる。
私の居ない家庭は、随分楽しそうだ。
その楽しげな話し声が更に耳につき、イラつき、薬やカッターに手がのびる。
本当は知っているのだ。
私さえ居なければ、とても普通の家庭だということを。
私という異物と、その異物を見捨てられない母によって、
この歪な家庭は、現存している。
だが、崩壊は、もうすぐらしい。
機械に疎い母に頼まれてケータイを操作していて、気付いた。
母は、家の物件を探していた。
もうすぐ、私という異物は、捨てられるのであろう。
それでもいいと、思ってしまった。
もう、いい。
コレ以上、彼女を苦しめる私は、必要ない。
痛みを感じなくなったら、終わりはすぐそこ。