
クロジの第十二回公演「ヒルコ」をみてきました。
金曜日はダブルキャストの波多野和俊さんの日でした。
他に日程は同じ役を平川大輔さんが演じているとの事。
そこら辺の違いは来年の9月の十三回公演で発売されるであろうDVDで確認ですかね。
前回の「かみさまのおかお」のDVDもダブルキャストだったたので、それぞれを収録した二枚組でしたので。
さて、「ヒルコ」の話。
ストーリーは力をつけつつある新興国に対抗するために、長年いがみ合ってきた湖の国と、山の国が婚姻による同盟を結ぶところから始まる。
この山の王子と湖の姫は、実は以前から恋仲であった。
その純粋な愛は同盟という形になり、争っていた国同士の融和をイメージする良いお手本となるかに思えた。
新興国が宣戦を布告し、戦争も間近という頃、事件は起こる。
姫を守るためにも戦い必ず帰るという王子の左手の指を寝ている間に姫が切り落としたのだ。
姫は愛の証にお互いの指を交換したかった。愛の証が欲しかったと言う。
今も王子を愛してると。
王子は、指を切り落とした行動は理解できないが姫の愛だけはなんとなくわかる気がしていた。
しかし、周囲はそうは思わない。
頭のおかしい姫。
そして戦争は始まり、二つの国は降伏する。
王子は戦う事も出来ず、国が滅んだことを苦悩する。
姫の兄と、王子の幼馴染は降伏の条件としてそれぞれが参謀と将軍として仕えることを求めらえる。
そして、姫は妾にされようとしていた。
新たな王は言う。
「守ってほしくば、言え、大きな声で助けてと」
「私を助けて!」
王子は王に左腕をささげた。
壊れた姫と壊れていく王子。
その二人とこの国の行く末はどうなっていくのか。
極端な性格がそれぞれに振られている感じはありますが、それがメリハリになります。
男女の愛の形の違いというものが浮き彫りになります。
姫は純粋な愛を抱えながらもその行動は猟奇的。
愛されている証として指を交換して持ち続ければ、離れていてもいつも一緒。
それは、鷹の羽や送られたプレゼントよりも確かな証。
遊女が身請けの約束のために小指を送ったとか言うところに着目したのかもだけど、あれは愛ではなく狂気しか感じないのが男性だとおもうのだけど、女性は愛を感じるのかしらね。
王子は壊れてくると姫が尽くしてくれることを疎んじ、ほかの女を抱き、ほかの男に抱かせ、穢されていく姫を見て陰で笑う。それはそこまでしても愛してくれる姫という存在を見ることで愛されている実感を得ているようにも見える。
こいつもまた猟奇的。
新興国の王は、他人を壊し、貶め、自分自身を恨ませることで、相手が自分の事を常に考えるようになるのがたまらなく好きな男。
愛されることがわからず生きてきた感じ。憎しみと愛を錯覚しているというか、同意語でとらえているような男。
誰かに殺されることを願いその日が来るまでひたすらに国を広げ、多くの恨みを集めようとする。
ネタバレになりますが、王子も姫もお互いに多くを失いボロボロになり、たどり着いたのは、原点。
お互いが好き。
そして、傍に寄り添いお互いを支え合って生きるのもありだよね。
何もないけど、お互いがまだ生きてるものっていう話。
その結論て、そこまでボロボロにならんと導き出せんか?
導き出しても納得するにはそこまでボロボロにならんといかんのか?
いろいろ思ってしまうわ。
演者の方々の演技に引き込まれ最後まであっという間でした。
二時間十分と言っていましたが、それでも短く感じるような舞台でした。
来年になるけど見直したいですね。
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あと、かみさまのおかおのDVDを買ったので見ようと思います。
これもドロドロでおかしい連中が大騒ぎするお話。
そういうの嫌いじゃないのよ。