許されざる者 [DVD]/クリント・イーストウッド,ジーン・ハックマン,モーガン・フリーマン

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許されざる者 [Blu-ray]/クリント・イーストウッド,ジーン・ハックマン,モーガン・フリーマン

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 渡辺健主演でリメイクされ公開間近の「許されざる者」

 クリント・イーストウッドが主演監督したセルジオ・レオーネに捧げた最後の西部劇を見た。

 イーストウッド演じるウイリアム・ビル・マニーは昔は列車強盗をし、女子供容赦なく殺したアウトローとして知られていた。
 
 それが11年前に妻と結婚してから、改心し、酒も立ち、牧場経営を始めた。

 二人の子供にも恵まれたが、3年前に妻に先立たれ、牧場の経営もうまくいってなかった。

 そこへキッドと名乗る若い青年が訪れる。

 「賞金1000ドルの首がある。一緒にやらないか」

 マニーは子供たちのためにもう一度、銃を握る事を決意する。

 留守の間子供たちを見てくれるようにかつての相棒のネッド(モーガン・フリーマン)のところを尋ねると彼も行きたいと言い出す。

 ロートル二人と新米一人の旅が始まる。

 賞金首の話というのは、娼婦を買った牧童が、些細なことで娼婦の顔をナイフで切り刻んだ。
 
 保安官(ジーン・ハックマン)は、牧童に女の代金の代わりに馬を店主に渡せと言う。

 店主はそれで納得したが、女たちは収まらない。

 顔を切りつけられ、馬と交換されたようなものだと。

 溜め込んできた1000ドルを賞金にしたのだ。

 その賞金をもらうために牧童を殺そうとする三人と、自分の街で無法は許さないと街を牛耳る保安官との対立を描く。

 
 ちなみに、英国人の賞金稼ぎイングリッシュ・ボブが現れるのだがこれが、リチャード・ハリスだった。初期のハリー・ポッターでダンブルドアを演じた方だ。

 

 お話は、なかなか重い。

 マニーは自分の若い頃の行いを悔いている。ネッドも同じだ。
 昔は酒と感情の赴くままに人を殺したが、その罪を知った今、たとえ、娼婦を切り刻んだ相手でも殺せるのかと。

 実際ネッドは、犯人の牧童二人のうち一人を狙撃。それに失敗すると二の矢が撃てなくなってしまった。
 
 マニーに後を託し、この殺しのあと、一人カンザスへと帰る決意をする。

 キッドは今までに5人殺したと息巻いていたが、最後の牧童を自分の手で殺したとき、初めて人を殺すこと知る。

 そして、それは自分が思っていた世界ではなく、関わっては行けない世界だった事を今更だが知るのだ。

 カンザスに帰る途中でネッドは保安官につかまり、拷問の挙句殺され、晒し者にされる。

 それを知ったマニーは復讐のために一人保安官を殺しに向かうのだ。


 西部劇として面白い。

 だが、皆業が深い。

 誰かが救われたかと言うとそうでもない。

 切り刻まれた娼婦は、雰囲気から止めに入った牧童の方を許していた、淡い恋心を抱いたようにも思えた。
 
 心底殺したかったわけではないだろう。

 殺したかったのは娼婦のリーダーだった女だ。

 自分たちの待遇やこの不当な処罰への怒りが抑えきれなかったのはその女だった。

 ネッドは人を殺すことの恐ろしさを改めて知り、手を引くが、拷問の末に殺されてしまう。

 キッドは幼い青年で、アウトローの世界に憧れ、そんな時代は終わりを告げつつあるなか、アウトローになろうとするが、人を殺してしまった事で全てが変わってしまうことを知る。

 マニーは熱にうなされ悪夢を見るたりするが、一人、人を殺すことに冷静だ。

 彼はその罪を知りつつも未だに冷静に人を殺せる男だった。

 殺す意味と結果を知りつつも仕事として殺せてしまう悲しい男だ。

 ジーン・ハックマン演じる保安官は自分が法で街の正義は自分だと思っている男だ。

 最後に「なんでこんな死に方を。なんの報いだ、新しい家を建てていた」

 自分の横柄な態度や行動が罪深いと知ることなく死に瀕する。

 「お前は生きるに値しないのさ」
 
 とマニーは言い放つ。

 ここに正義があるのか?

 戦いに勝利し、生き残った者がだけが正義なのか。

 邦題は、「許されざる者」

 それはマニーにほかならない。

 無法者が銃にものを言わせていた時代がアメリカにはあり、その時代が終わった頃のアメリカがこの小さな街を中心に描かれていたのだと思う。