丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫 お 37-58 十二国記)/小野 不由美

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 小野不由美さんの十二国記シリーズの久々の新刊が出ました。

 今回は短編集です。

 以前雑誌に掲載された二本と書き下ろしの二本です。

 今までのシリーズに出ていた人は出てきません。

 慶王陽子はちらりと出てきますが。

 王が失道し、傾く国や傾いてしまった国の人々の様子が描かれています。

 しかし、内容は司法というもののあり方や、自然への敬意が描かれています。

 読みながら考えさせられるものがあります。

 十二国記の王は、天の道に背き道を失えば、失道し命を落としますが、この社会は違います。

 政治家は人としての道をそれていても政治家で有り続けます。

 止めをさせるのは選挙においてのみですが、この国は過半数が投票に行きません。

 なので、不動票を持った組織が強いのです。

 安定した政治とは、独裁政治と表裏一体。

 道を外れてた法案も数の理論で押し切れるのです。

 東電の株主総会でも国という大株主が、NOと言えば何も通らなかったのと同じです。

 閑話休題

 十二国記の最初の頃はファンタジー色も強く、人の個人の生き方をいうものを考える感じなのに対して、後半、特に短編集では、国や民の在り方とういうものを深く考えさせられるものになっていると思います。

 それは、小野さん自身の変化もあるんだと思います。

 とても長い時間が経過してますからね。

 その間に、この国は傾国のような出来事が多く起きていますから。

 
 そんな中、次は十二国記の書き下ろし新刊です。

 どんな話か今からとても楽しみです。