英題は「The King's Speech」。


 王と言えばイギリス国王なのだろうか。


 世界の1/4を支配した帝国の王なのだから。


 それはさておき、この映画が、近所の映画館で500円で再上映されたので見てきました。


 ジョージ5世の次男であるヨーク公爵アルバート王子は吃音に苦しんでいた。


 大英帝国博覧会の閉会の挨拶もまともに読むことが出来なかった。


 妻であるエリザベスと共に治療を試みるが上手くいかない状態が続いていた。


 そんな時、エリザベスはオーストラリア出身の言語聴覚士であるライオネル・ローグを訪ねる。


 ライオネルを訪ねたバーディ(アルバート王子)は音楽を聴きながらシェークスピアを朗読し、それを録音するが、まともに話せなかったと思いこみ飛び出てしまう。


 ライオネルに録音したレコードを渡されていたバーディは後日それを聞いて驚く。

 

 普通に朗読できていたのだ。


 これがきっかけにライオネルとバーディの治療の日々が始まる。


 時は1930年代。

 

 イタリアではムッソリーニが、ドイツではアドルフ・ヒトラーが、ソ連ではスターリンが力を付け、世界は混沌の時代へと戻ろうとしていた。


 そんな折りに、父王ジョージ5世が逝去する。


 後を次いだエドワード8世は、離婚歴が二回あるアメリカ人の女性と結婚しようとしていた。


 しかし、キリスト教の首長でもあるイギリス国王であるエドワード8世にはそれは認められなかった。


 王位と、愛する女性を天秤にかけた時、エドワード8世は在位一年を待たずに退位することになる。


 ジョージ6世となったバーディは宣誓式で吃音に苦しみ、一時袂を分かっていたライオネルをもう一度訪ねる。


 ライオネルの元、戴冠式を無事に乗り切ると二人の間には友情と信頼が芽生えていた。


 そして、1939年9月3日、イギリスのドイツへの宣戦布告にともなう英国王のラジオによるスピーチが始まる。



 話によると若干の事実と違う部分があるのだとか。


 話をわかりやすくするための脚色があるようだが、物語として面白い。


 

 国王のスピーチを聴くためにラジオに耳を傾け、バッキンガム宮殿に詰め寄る群衆の様子は日本でもわかる風景だと思う。


 ジョージ6世は言う「税を徴収するでもない。宣戦布告もできない。内閣を任命するのも一人ではできない。象徴としての王だ」


 ジョージ5世は言う「国民の顔色をうかがえ、人気を失うな。王はもっとも卑しい存在になった」


 国家の象徴というのは大変厳しい職業だ。転職ができないのだから。


 衝撃的だったのは、バーディが王位を継いだ時、幼い娘が、「ダディ」から、「イエス、ユア、マジェスティ」と呼び方を変えた時だ。


 国家の象徴の重さというのは、一般人には計り知れないと思うのだ。


 そんなことを感じた作品でした。