「十三人の刺客」を見てきました。
最初の驚きは平日の昼間で客席が半分埋まってる事ですね。
で、三池監督作品という事で覚悟していましたが、血みどろです。
でも、役者陣は豪華です。
役所広司、山田孝之、伊勢谷友介、松方弘樹、伊原剛志、沢村一樹、古田新太、高岡蒼甫、六角精児、波岡一喜、石垣佑磨、近藤公園、窪田正孝、松本幸四郎、稲垣吾郎、市村正親、平幹二郎、岸辺一徳、谷村美月、吹石一恵ら。
ネタバレもあるので、見るつもりのある人は後で読んだ方が良いかもです。
お話。
時は、江戸時代末、弘化元年(1844年)。
老中・土井家の門前にて、明石藩江戸家老が十字切腹にて果てる。
その訴えは、明石藩主・松平斉韶(稲垣)を諫めるものであった。
残忍で色好みの激しい性格の暴君・斉韶だったが、時の将軍・家慶の腹違いの弟という事もあって、多くの問題は、上様の意向で収められていた。
それどころか、近々、老中就任も控えていた。
老中・土井(平)は、将軍の意向に背くことは出来ぬが、斉韶をそのままにはしておけぬ。
そこで、島田新左衛門(役所)を呼び、我が手に出来ぬが、そなたには出来ることがあると声を掛ける。
そして、その目に斉韶の残虐な行為を見せつけるのだ。
手足を切られ、舌まで抜かれた少女が血の涙を流して、書いた家族の末路は。
だった。
これを見た島田新左衛門は、民のため世のためと斉韶暗殺を決意し、土井の内諾を得て、その準備を進めるのだった。
土井の動きに不穏な気配を感じ取った明石藩御用人・鬼頭半兵衛(市村)は土井の周囲を探らせ、同じ道場の門人であった島田へと辿り着くのだった。
島田は平穏は江戸時代にあって、武士としての覚悟を持った仲間を12人集め、暗殺計画を立てるのだった。
鬼頭は、その島田の動きを感じながらも、気ままで残酷だが、主君である斉韶を守るために覚悟を決める野だった。
決戦の地・落合宿へと全てが流れ出すのだった。
感想としては、久々の時代劇らしい時代劇でした。
侍が生き様、死に様を語り、刀に命を賭けて闘うそんな作品です。
皆さん、ベテラン揃いで演技は素晴らしいのですが、個人的に印象的だったのが、斉韶演ずる稲垣吾郎。
暗愚ではない、狂気にとりつかれた暴君を見事に演じています。
最善の道を選ぼうとする半兵衛を側に呼び「一番愚かと思う道を進め」というシーンや、刺客に襲われ「面白くなってきた、行くぞ半兵衛」と馬首を返す姿は引込まれますね。
あとは、最後のシーンですね。多くは語りませんけどね。見所です。
ちなみに、十三人は皆良いのですが、個人的には、山田孝之演じる新六郎が、恋人の芸子の家を出るときに、
「いつ戻りますか?」
「直ぐに帰る、もし、直ぐ帰らなければ、お盆に帰ってくる。迎え火焚いて待っててくれ」
と言って出て行くシーンも印象的でしたね。
殺陣のシーンでは、剣豪・平山九十郎演ずる伊原剛志は迫力がありますね。あとは、松方弘樹さんも、殺陣の切れもそうですが、演技の眼力が違いますね。
あとは、役所広司演ずる島田新左衛門の説得力ですね。
人物像を多くは語られていませんが、12人の男達が命を預けるにたる男だという感じが伝わります。
ある意味古いと感じるかも知れないシナリオです。リメイクなので当然となのかも知れませんけど、そこを含めて面白い時代劇なんですよね。
侍として、民の為に世の為に命を賭ける男、侍として、主君のために殉じる道を選ぶ男、そんな二人の男の様子が良く描かれています。
こんな事を書くと誤解を招くかもしれませんが、今の政治家も、政治とは多くの人の命を背負う事なのだと、失政が続けば、その命を失う覚悟を持って欲しいですね。
人の命を背負うのですから、命がけで政治と向き合って欲しいですね。責任を取って辞めるとは軽々しい事ではないのだと。
失礼しました。
見た人に聞きたいのですが、
最後に、木賀小弥太が出てくるのですが、あれをどう考えましたか?
映像のまんま受け止めたのか、山の化身の様な存在、物の怪の類として捉えるのか。
それとも新六郎が見た幻なのか。
あのシーンは気になるシーンでした。
私は、山の化身や物の怪のような存在かと思ったのですけどね。
今、思うと幻だったのかともね。
三池監督には、また時代劇をつくって欲しいですね。

