戦争は麻薬だ。


 そんな言葉で始まるこの映画「ハートロッカー」


 面白いと言うと不適切なのかもしれませんが、面白かったです。


 イラクの戦争、いや治安維持活動を爆弾処理班という小さな視点から見つめた作品。


 訴えかけて来るテーマはとても重く、アメリカでアカデミー賞を取る理由もわかる。


 アバターが地球環境という大きな視点で訴えかけているのに対して、アメリカが今目の前に抱えている問題が浮き彫りにされるのだ。



 そこは戦場で、死が隣り合わせという状況下での一年という任期。


 さらには、爆弾処理という危険な任務。


 主人公は、その苛酷な環境に慣れてしまった男。

 部下は、先任の軍曹を自らの決断力の甘さで無くしてしまった男と職務に忠実で非の打ち所がないような軍人の男。

 そんな三人のチーム。

 連日の厳しい状況の中、仲間との信頼や友情を深めて、立ち向かう・・・・・・

 なんて事はない。環境と状況に壊されていくのだ心を。

 基地を出れば、甘い考えの持ち主は、まず帰って来れない地獄なのだ。

 任期を終えた時、主人公が帰ったアメリカと家庭には自分の居場所がなかった。

 彼は自覚するのだ帰るべき場所は、戦場だと。


 この問題はアメリカがベトナム戦争での帰還兵でも抱えた事だ。

 兵士の社会復帰とPTSDの問題は、これからもアメリカ国内で大きな問題になる事は間違いない。

 特に、イラクからの完全撤退後には大きな社会問題になるのではないだろうか。


 考えさせられ、重いテーマを背負った映画だった。

 アカデミー賞を取ったからと言う軽い気持ちで見に行くと、辛いか、解らない映画だと思う。