腰の携帯ホルダーから携帯を取り出し画面を見るとバッテリーがもうねぇ。

 くそっ。

 正規の充電パーツを買うかとも考えたが、秋葉原なんだからなんか面白いものがあるだろ。

 パーツ屋を幾つか見て回ると怪しいプラッチックの白い箱にUSBポートがついてるものを発見。

 嘘か本当か、これに単三電池二本入れれば充電器になるんだと。

 充電ケーブルにこの箱、萌もえ単三電池を合わせて400円程度で買う。

 ってか、電池まで萌もえとか平和だねぇ。

 使ってみれば箱が加熱するだけで充電できやしねぇ。
 
 何と無くわかってたけど、イライラする。

 結局、コンビニでも売ってるようなものを買う。

 やっぱ、面白くねぇな。

 取り敢えず連絡を入れる。
「どこにですか?
 書泉ブックセンター。
 わかります。
 向かうんで、適当に合流で」

 無事に連絡は取れた。

 思えば、大学生の頃からすれば随分と変わったこの町をどこと無く眺めて歩く。

 暫くすれば、知った顔を見かける。良くは知らないが軍放出品らしいジャンパーを着てる。昔からそうだった。
「お久しぶりです。
 最近、ぶっ放してます?」
 この人は、大学で二つ上の先輩だった人だ。

 良くも悪くも色々教わった。

 今、クレー射撃をしてるのはこの人の影響だ。

 もうひとり、大学で一つ上だった先輩がいるはずだが、楽器屋にいるらしい。
 暫く待ってれば来るのだそうだ。

 その間、話すことは、クレーの話。

 撃ちに行っても当たらねぇし、弾代が値上がりした、アホがバカすると迷惑だってな話。

 数年ぶりの再会だが、昨日会ったかのような感じがする。

 そうこうしてれば、もうひとり合流。

「お久しぶりです。
 取り敢えず、後一人合流するんで、時間をなとか潰すとしますかね」 

 大学時代、先輩後輩だったが、それ以上に呑み仲間だった気がする人だ。

 聞いた話だと、俺らの世代の呑みは伝説となっているらしい。

 さすがに、今は無茶しないが。

 俺の同期が来れば今日の呑み会の面子がそろう。

 秋葉原の町を三人でぶらつく。

 警官が職質をかけてくる。
 
 リュックに下げた一脚が凶器に見えたらしい。

 どんな道具でも、凶器に成り得る。道具を凶器に変えるのは人間だ。

 偉く低姿勢な警官は一通りチェックして礼を言って職務にもどる。

 ご苦労な事だ。

 気が付けば18時になろうとしていた。