第85回菊花賞は2番人気のルメール騎手騎乗のアーバンシックがヘデントールに2馬身1/2差をつけて快勝しました。予想通り逃げた1番枠のピースワンデュックに控えたメイショウタバルが追走。淡々としたペースでしたが、向こう正面で入れ代わり立ち代わりの激しい道中の乱ペースに巻き込まれた1番人気のダノンデサイルやメイショウタバルは下げざるを得ませんでいた。ダノンは最後6着まで追い込んできたところを見ると、バテたわけではないようでした。プラス18Kは、成長分を引いても少し重めだったのか、また3000mというのは、他の距離のぶっつけとは違うというのが今までの事例を見ても頷けました。有馬での巻き返しに注目です。直線一旦先頭のアドマイヤテラは、最後ヘデントールにハナ差交わされましたが、善戦です。終わってみればルメール、戸崎、武豊という腕達者の上位独占。乱戦を冷静に捌いたのは、さすがリーディングジョッキーたちでした。7着以下は7馬身と離され、力の差がはっきり出たレースでした。私はアーバンシックからの馬連、馬単勝負でしたが、ヘデントールが抜けていて、鼻差涙をのみました。

 

 それにしてもルメール騎手の凄いこと。毎日王冠、秋華賞、府中牝馬S、菊花賞と重賞騎乗機会4連勝。菊花賞は史上4人目の連覇で4勝目。記録づくめの10月になっています。まさにルメール無双ですね。2015年にJRAの騎手免許を取得して10年目の45歳。今が一番充実の時でしょう。母国フランスでもベスト10の常連で大きなレースも何度か勝利していた一流ジョッキーでしたが、日本での素晴らしいキャリアはかつてのペリエ騎手と双璧、いやそれ以上です。その活躍は、チャンピオンのアーモンドアイやイクイノックスの主戦として海外でも大きく取り上げられています。人柄も良く日本での人気は高まるばかりです。

 

 まだ日本語があまり喋れないとき、あるヒーローインタビューで一生懸命応えているのに好感を持ちました。相棒の事を彼女、彼と表現して、あっ、そう言うんだと感心しました。ところが、相手のアナウンサーが急に彼女と言ってあげたらいいのに気取って「このオジョウサンの今後は・・・」なんて言い出し、「うん・・オジョウサン?分からない?」という場面がありました。急に違う単語を使ったら分かりませんよね。まあ、そんな時代を超えて、今では流暢な日本語を使っています。漢字も少し分るらしいですよ。まだまだルメールの時代は続くようです。

 

 さて、今週は秋天。リバティアイランドの登場です。私は現役最強馬と評価していますが、骨っぽい相手が揃いました。そしてルメールさんは?レーベンスティールですか。GⅠ三連勝に重賞五連勝 あるかも?