宝塚記念は重馬場で、レース中に横殴りの雨になりました。条件は一緒ですが、どこを通るのか騎手の判断が注目されました。川田ルージュエヴァイユが逃げ、カラテが二番手。べラジオオペラとプラダリアがその後ろ。ジャスティンパレスは中団。ドウデュースとブローザホーンは最後方から。向こう正面で馬群は固まり、1000㍍1分1秒の平均ペース。3コーナーから動いたのが菅原ブローザホーンでした。ドウデュース武豊はそれを追わずに内でじっとしていました。外へ出すと大外を回らされ距離損と考えたのかもしれません。当日の芝の状態は各騎手とも頭に入れているはずですが、そんなに悪くないとみていたのかもしれません。

 しかし、内は伸び悩み、大外を回したブローザホーンが力強く伸びてソールオリエンスを2馬身離して初重賞をGⅠで飾りました。1、2着の上りは最速で34秒0。素晴らしい伸びでした。本格化したブローザホーンは、好調エピファネイア産駒。早熟と言われたエピファ産駒の中で遅咲きの5歳。重馬場得意だとしても、思ったより強い馬だと感じました。428キロと小型ですが、春天2着は本物でしたね。弱いと言われた4歳馬も2,3着と頑張りました。雨上がりにブローザホーンの菅原明良騎手の飛び切りの笑顔が映えました。前に書いた関西馬に関東の騎手というのが今回もハマりましたね。といってもブローザホーンは、元関東馬。3月に転厩してきた馬でしたが、栗東の水が合ったのも一因でしょうか。それにしても今年のGⅠはここまですべて別の騎手が勝利しています。初GⅠ勝利の騎手も多く、若手の切磋琢磨が勝因かな?