3歳牝馬のダートチャンピオンを決める関東オークスはJRAのアンデスビエントが7馬身差で圧勝。他のJRA馬は2、3、4番人気でしたが、8、9、10着に惨敗。初めてのダート戦やコース、距離に疑問がある馬が安易に参加した結果ともいえましょう。驚いたのは、3着に高知の馬が入ったこと。東京ダービーでも4着に入り高知の馬は大活躍です。何か変化があったのでしょうか?

 勝ったアンデスビエントの父はドレフォンです。3年前にデビューして新種牡馬の1位になりました。ダート種牡馬と思っていたら、いきなり皐月賞馬のジオグリフを出してあっと言わせました。その後はダートで活躍し、現在種牡馬総合の7位という立派な成績を残しています。やはり活躍舞台はダートで、中央のダート勝利数は37勝で1位です。芝は何と1勝です。アンデスビエントはダートの大物かもしれません。

 ちなみにドレフォンとデビューが一緒で新種牡馬2位だったのがシルバーステートでした。こちらはディープ産駒らしく、芝で活躍馬を出しましたが、早熟なのか今は20位前後と低迷しています。

 

 さあ、上半期の掉尾を飾る宝塚記念です。日本版キングジョージを目指したようですが、昔は頭数も少なく大物は早々と休養に入り寂しいグランプリでした。暑さを嫌がる陣営のために、ダービーの翌週に持ってきた時期もありました。今また異常な暑さが問題になっています。馬を第一に考えるなら、2週間早めて安田記念の後という事も考えていいかもしれません。

 さて、今年はフルゲート割れの13頭ですが、まずまずのメンバーと言っていいでしょう。大体4歳と5歳の争いになるのですが、4歳の層が薄く、5歳が半分以上の7頭です。中でもドウデュースとジャスティンパレスの実績が抜けています。秋天ではジャスティンパレスが、有馬ではドウデュースが先着しており、好勝負が期待されます。

ドウデュースは稽古走る馬で、最後の1ハロン10秒8とか平気で出します。しかし、レースでは取りこぼしも多く、実力が出し切れない感じもします。父のハーツクライが良く出ている馬です。一方のジャスティンパレスは、ディープインパクトの最後の大物かもしれません。ディープの仔は、宝塚記念とはあまり相性が良くなくて、勝ったのはマリアライトのみです。ただし、今年は京都が舞台。ルメールを配して万全の体制です。4歳最後の砦は、大阪杯を勝ったべラジオオペラ。安定感のある走りは父ロードカナロア譲り。距離もギリギリ持つでしょうが、絶対能力で一歩後退かも・・・。

後は、シュトルーヴェ、プラダリア、ブローザホーン辺りでしょうか?皆5歳ですね。GⅠで1番人気がわずか2勝だった今年の春。18年振りの淀の宝塚記念でドウデュースとジャステインパレスの歴史に残るような一騎打ちを見たいものです。