安田記念は香港のロマンチックウォリアーが1番人気に応えて横綱相撲で完勝しました。外国馬が勝ったのは18年振り。といっても近年は参加自体が珍しく、よくぞ来てくれました。ヨーロッパもシーズン中なので中々強い馬は来てくれません。そんな中よほど自信があったのでしょう。19戦14勝の実績は本物でした。オーストラリア、香港のGⅠを4連勝してきたのは伊達ではありません。すべて2000mでしたが、現時点での香港最強馬は、マイルでも強かった。日本馬は、セリフォス、ソウルラッシュ、ナミュールが人気でしたが、相手が1枚上手でした。直線モレイラのソウルラッシュにふたをされる場面もありましたが、前が開くと一気でした。プロフェッショナルですね。グランアレグリアぐらいの馬なら対抗できたでしょうが、今回は差がありましたね。でも、いつも思うのですが、何故香港は騙馬にしちゃうんだろうと。これだけ強い馬が子孫を残せないとはねぇ。自国で生産出来ないとしても他国に売りに出せば血は繋がるはず。子供が戻って来てくれればまた応援できるのですが…。
過去の香港馬で印象に残っているのが、2005年にスプリンターズSを制したサイレントウイットネスという馬です。550キロを超える超大型馬でしたが、その体つきは凄いの一言。前も後ろもムキムキの馬でした。まるで、アメリカのクオーターホース(400m専門の短距離馬)を見ているようでした。香港短距離三冠馬で、17連勝、内GⅠ9勝という香港の英雄でした。現在の香港は昨年末の国際レースでその強さをアピールしましたが、短距離王国の復活というところかもしれません。
今週は大井で東京ダービーがありました。今年から制定された3歳ダート3冠の第2戦でした。1冠目の羽田杯は8頭と盛り上がりに欠けましたが、ここは16頭の多頭数。評判通り中央馬の3着までの上位独占となりました。勝ったラムジェットは6馬身離す圧勝。強いの一言。父はマジェスティックウォリアー。管理した佐々木晶三師は、日本ダービーにも勝っており、芝とダートの両ダービートレーナーとなりました。騎手の三浦皇成は、大怪我から復帰して嬉しいJpnⅠ勝利。以前冗談で書いた、関東騎手がG、JpnⅠを勝つには関西の馬に乗ること。津村、横典に続き、3人目。冗談ではなくなりました。全国区とはいえ、中央と南関東の馬に偏りましたが、何と4着に高知のシンメデージーが入ったのには驚きでした。6戦全勝は伊達ではなかった。父はコパノリッキーです。
私が注目していたのは、岩手の怪物フジユージーンの参戦でしたが、回避となりました。550キロの大型馬。7戦全勝でほとんどが大差勝ちという凄い馬ですが、残念でした。父のゴールデンバローズはUAEダービーの3着馬。大成しませんでしたが、名種牡馬タピットの仔で、フジユージーンのおかげで種牡馬復帰となったようです。
秋の三冠目ジャパンダートクラシックには、ラムジェットの他にケンタッキーダービー3着のフォーエバーヤング、羽田杯のアマンテビアンコ、そして、フジユージーンが出てくれば大いに盛り上がるはずです。ダートの活性化に今後大いに注目ですね。