2013年世代のライバルであるキズナとエピファネイアは、ダービーでキズナが先着し、秋はキズナが凱旋門賞に遠征、エピファは菊花賞を圧勝しました。古馬になってキズナは故障がちでエピファもスランプでしたが、ジャパンカップを圧勝しました。

互角と言っていい競走時代だったと言えましょう。

 キズナはディープインパクトとキャットクイルの仔で、姉にGⅠ3勝のファレノプシスがいます。エピファは、シンボリクリスエスと日米オークス馬のシーザリオとの間に生まれました。2頭とも良血を受け継いだ日本産サラブレッドの名馬です。

 

 種牡馬となってからもライバル関係は続きます。2020年のリーディングサイアーベスト10に2頭は初めて顔を出します。8位にキズナ、9位にエピファ。そして、2021年から2023年までキズナは4位。エピファは6位、9位、9位の成績でした。今年は2頭とも好調で、2月11日終了時点で、キズナは首位に、エピファは3位です。ロードカナロア(2位)、ドゥラメンテ(4位)、ハーツクライ(5位)と激しい争いを続けています。順位はキズナが上ですが、エピファはデアリングタクト、エフフォーリアと大物を出しています。キズナもアカイイト、ソングラインのGⅠ馬を出していますが牡馬の大物はまだです。どちらも万能と言っていい産駒たちですが、エピファは早熟ではないかという説も出てきています。いずれにせよ、これから大いに活躍する期待の2頭です。

 

 今週は、今年初のGⅠフェブラリーSです。サウジへ大物ダート馬が向かったため、少し小粒ではありますが、地方の3頭を含めてまずまずのメンバーが揃いました。軸に迷いますが、参戦を見送った馬が出て出走可能になったオメガギネスに期待します。調教も良く、何といってもルメールが空いていたのは二重にラッキーです。父はロゴタイプ。GⅠ3勝で奇しくも先に書いたキズナとエピファと同世代。2013年の皐月賞馬です。2頭に差を開けられていますが、ダートではまだ底を見せていません。はたして新星登場となるのか?相手は、ウィルソンテソーロ、キングズソード、ドゥラエレーデ、レッドルゼル辺りでしょうか。3頭の地方馬もどこまで善戦できるか興味深い一戦です。