三重県桑名市の多度大社というところで「上げ馬神事」という催しが約700年前から行われています。県の無形民俗文化財にも指定されている神事ですが、SNSなどの普及により、その中身が動物虐待ではないかという批判が全国的に寄せられています。この神事は、武者姿の若者を乗せた馬が急坂を駆け上がり、頂上にある2メートルほどの土塀を乗り越えられるかどうかで農作物の出来を占うというものです。これは、かなり難易度の高いもので、今年は、6地区の馬が3回ずつ計18回挑んで3頭のみ成功となりましたが、大勢の観客の中で、大声を発し、竹や棒、ロープなどで馬を叩くなどの行為が見られ、馬は恐怖を覚えるでしょう。動物虐待との指摘は以前からあり、過去には、馬に酒や興奮剤を飲ませたりしたこともあったそうです。そして、過去15年間で4頭の馬が骨折・殺処分になっていることから、県は動物愛護管理法に基づき、馬の取り扱いを改善し、坂や壁の構造を改めるよう指導したとのことです。馬の立場に立って、よく考えてみれば当然のことです。
伝統というのは当時は問題と思われなかったものでしょうが、現在では「それはおかしい」というものが多くあります。最たるものは女人禁制でしょう。女性は穢れているから聖なる山には入れないとか、土俵には上がれないとか、それを批判すると、伝統だからと、かたくなに否定する向きがあります。何を守りたいのかよく分かりませんが、首を傾げることが多いです。日本は男女平等が世界で125位という結果が発表されました。政治、経済分野での遅れは深刻です。
話を競馬の方に向けますと、2014年からムチの過使用が制裁対象に加わっています。国際競馬統括機関によってガイドラインが設定されています。例えば、反応のない馬に対して必要以上の使用、明らかに着順の大勢が決した後での使用、過度に頻発しての使用などですが、過度に頻発しての使用では制裁対象になるのは、「1レース内で連続10回を超える使用」となっています。ただし、2完歩以上の間隔を開ければ使用回数はリセットされます。昔は無茶苦茶叩く騎手がいましたが、最近はフォーム重視であまり強引な鞭の使用は減ったようです。動物愛護の精神は常にあるからでしょうか。ただし、武豊騎手は以前こう言ってました。「上位争いで馬の全能力を発揮させようとしているのに10回を超えたから一律に制裁を科すのはどうか。勝とうとする仕事を否定されたように感じます」難しいところですね。
上半期を締めくくる宝塚記念。世界チャンピオンのイクイノックスが登場。早めに栗東入りして、万全の状態でスタンバイ。負けられませんね。力を付けたジャステインパレスがどこまで近づけるか、が焦点に思えます。