春のクラシックレースが終了しました。3歳馬はクラシック4レースとNHKマイルCでそれぞれのチャンピオンが決定。ダート部門はこれからジャパンダートダービー目指しての戦いが残っています。一つ抜けているのがスプリント部門です。GⅠどころかGⅡさえありません。それに気づいたのか、京都でGⅢ葵S1200mが創られ今年で6回目でした。と言っても最初からこのレースを目指す馬はいません。クラシックのトライアルなどを経て選手権距離は長すぎると分かった時点でやっとこちらに向かうというようなことが大半でしょうか。やはりクラシックレースに出たい、出たかったというのが本音でしょう。しかし、未来のスプリンターたちにとってのスタートラインと考えればそれなりの価値はあるのかもしれません。夏のサマースプリントシリーズへの参加も考えられ、短距離スペシャリストの道を歩む馬も出て来るでしょう。
勝ったモズメイメイは驚くほどのロケットスタートを決め、レースレコードで逃げ切りました。2ハロン目から10秒台を4回続け最後11秒5で締めれば、後続はお手上げです。これをマークした1番人気のビッグシーザーは、最後は脚色が同じになりました。そこへ突っ込んできたのがルガルで、クビ差ビッグシーザーを捕えての2着でした。上位3頭は力を示し、今後もこの分野での活躍が期待されます。2着のルガルの父は好調のドゥラメンテで、万能の種牡馬ぶりを見せつけました。何度も何度も言いますが、早世が惜しまれます。
そしてダービーです。重馬場ハイペースの皐月賞と真逆の良馬場スローペースのダービーとなりましたが、皐月賞の1,2着が逆になっただけという結果になりました。最後は1~4着の切れ味比べでしたが、33秒台で32秒台で上がる馬はいませんでした。あのスローならリバティアイランドなら32秒台で上がったでしょう。良馬場で平均すれば通常ダービーとオークスではダービーの方がタイムはいいのですが、ジェンティルドンナなどはダービーを上回っていました。今年は比べられないほどのスローでしたから例外ですが、春の3歳チャンピオンは文句なしにリバティですね。ソールオリエンスもキャリアを考えると責められません。大物に違いないですが、レーン騎手の上手さに敗れたというところでしょうか。10,11,12レースと連勝した名手には手が付けられない爆発力がありました。短期免許でのダービー制覇はM・デムーロがネオユニヴァースで勝利して以来20年ぶり二人目でした。また、テン乗りはダービーを勝てないというジンクスも69年振りに破られました。タスティエーラの父サトノクラウンは、新種牡馬での戴冠。昨年デビューの新種牡馬としては伏兵扱いでしたが、見事に結果を出しました。来年の種付けはぐっと増えることでしょう。
同じキャロットファームの2番人気スキルヴィングは、4コーナーでルメールが外へ持ち出し、いい具合に直線を向いた時は勝ち負けだと思いましたが、直線徐々に遅れだし、最後方でゴールし、埒沿いに倒れました。心臓発作という事で明暗を分けました。走る馬の宿命とはいえ、可哀そうな出来事でした。また、スタートで落馬したドゥラエレーデの件もあり、記念の90回ダービーは後味悪いものなりました。