リニューアルされた京都競馬場は多くのファンで賑わったようです。私が注目していた馬場も驚くようなタイムは出ず、それでもレコードに近い速い馬場でした。1991年の阪神のような力のいる馬場ではありませんでした。騎乗した騎手の話ではクッションの利いた走りやすい馬場だという事。JRAが追求してきた理想の馬場という感じでしょうか。一時馬場が硬すぎるという批判がありましたが、それで故障馬が続出という事態にはならず、世界有数の芝馬場が出来上がりました。

 

 このような環境で淀に天皇賞が戻ってきました。やはり淀の看板は菊花賞と天皇賞です。私たちはこのレースを長い間楽しんできましたが、20年ほど前に距離短縮論が出回り、ちょっとした論争になりました。ヨーロッパの競馬がすべてだという人からは、攻撃されました。軍馬育成の名残りだという人もいました。伝統のパリ大賞典が3100mから2000mになったのも拍車をかけたようです。(現在は2400m)ある競馬雑誌がアンケートを行い、60%が現状維持を支持しました。それでも一部の人は、春の古馬戦線は、有馬記念から宝塚記念まで中距離のGⅠがないとの理由で春天の距離短縮を唱えました。そこで大阪杯がGⅠになり、一件落着かと思いきや、その人たちは、「春天だけが浮いている」と唱えだしました。よっぽどヨーロッパと同じにしたいのでしょうか。ヨーロッパだってそれほど長距離GⅠが減らされてはいないのです。また、最近行われたオーストラリアのシドニーカップ3200mも18頭立ての盛況でした。ダートのアメリカを除けば、長距離レースは特に廃れたという状況ではありません。日本では何より多くのファンの支持があります。陸上競技の100mからマラソンまでのように、それぞれの分野がバランスの取れた番組で楽しみを与えられることを願います。馬の扱いは別として、運営面ではもうヨーロッパに学ぶものは少ないと感じます。

 

 外側ばかりを見るのではなく、中身を見てみましょう。もはや日本の長距離レースは高速レースです。それはやはりサンデーサイレンスがもたらしたスピードと持久力です。3分15秒を切るレースの時代なのです。それは時代遅れのレースではなく、長距離と言えどもどこまでついて行けるかの勝負なのです。一昨年までの11年間は、サンデーサイレンス系が幅を利かせていました。ディープインパクト、ステイゴールドの産駒たちが独占状態でした。昨年ドゥラメンテ産駒のタイトルホルダーが優勝。しかし、ドぅラメンテの母の父はサンデーサイレンスです。今年もディープインパクト産駒が5頭、ステイゴールド産駒は1頭ですが、後継のオルフェーヴル産駒が5頭出てきます。好メンバーの今年、じっくりと長距離を楽しみたいものです。私の狙いはシルヴァーソニック。7歳ですが今年の7歳世代は好調。昨年落馬の悔しさをここで晴らしてほしいものです。日曜はどうやら雨の予報。残念ながら高速レースにはならないようですが、3年ぶりの淀の春天、楽しませてもらいましょう。