前回のBMS(母の父)についてもう少し。2強であるキングカメハメハとディープインパクトが母の父としてどんな馬と相性がいいのか調べてみました。(今年1月から先週まで)大体の予想通り、ディープにはキンカメ系、キンカメにはサンデー系と、ともに相手を活用しています。ディープを母の父として勝利が多いのは、ロードカナロア19勝、ルーラーシップ13勝。他ではモーリスが15勝と相性の良さが見られます。一方、キンカメは、ディープ10勝、エピファネイア9勝、ドレフォン8勝とバラエティに富んでいます。ドレフォンはディープを母の父として持っている馬も6勝と好調の秘密がわかります。底力のあるディープやキンカメを母の父として持つことはプラスに働いているというのが見て取れます。
次にここまでの重賞の世代間勝利数を見てみると意外なことが分かります。5月までは強いと言われた現4歳馬がリードしていましたが、夏場は5歳馬が巻き返し、ついに先週までに21勝、4歳馬は19勝と逆転しました。しかし、よく見ると中身は逆で、GⅠは4歳4勝、5歳は2勝、GⅡも4歳7勝、5歳は3勝です。つまり5歳は夏場のGⅢを勝ちまくり全体ではトップになりましたが、GⅠ、GⅡではまだ差があるという結果でした。夏場のGⅡである札幌記念やセントウルSはやはり4歳が勝っています。今のところ5歳はGⅢクラスが多いという事でしょう。
これからの秋競馬で主役を張るのは、シャフリヤール、ジャックドール、テーオーロイヤルなどの4歳馬でしょう。ただし、秋天には3歳の強力馬イクイノックスやジオグリフが挑戦のようですから、世代間の強弱はまた塗り替えられるかもしれません。4歳の代表タイトルホルダー、3歳の代表ドウデュースは凱旋門賞出走のため帰国後は未定ですが、無事に全馬揃ってほしいものです。先週二エル賞に出たドウデュースは4着と物足りない結果でした。試行という感じがしたのは確かですが、最後の直線伸びなかったのは不安です。重馬場が原因か、あくまで一叩きなのか、あと3週間、神のみぞ知るというところでしょうか。
さて、英国のエリザベス2世女王が8日死亡されました。96歳という高齢でした。英国の顔として精力的に活動され、絶大な人気と尊敬を集めた方でした。大の動物好きで、コーギー犬をたくさん飼われていて、その様子は人々を和ませました。そして、馬を誰よりも愛し、ウィンザー城で乗馬を楽しまれてもいました。多くの競走馬を所有し、英国クラシックではダービー以外の勝利を挙げています。女王最高の馬はハイペリオンの血を引くオリオールで、ダービーは2着でしたが、キングジョージを圧勝し、リーディングサイアーに二度なっています。産駒は輸入されたセントクレスピン(エリモジョージなど輩出)などが有名です。女王は1975年に来日され、それを記念して当時の3歳牝馬のビクトリアカップはエリザベス女王杯と改称され、1996年秋華賞の誕生で3歳以上の牝馬GⅠとなりました。女王は英連邦の君主でもあり、英連邦以外でエリザベス女王杯を許可されたのは初めてでした。来日時に京都競馬場へ行かれる予定もあったのですが、警備が困難とのことで見送られました。あの時来られてたら美しい京都競馬場を帰国後もPRされたことでしょう。海外ではエリザベスⅡと呼ばれていますが、何故か日本ではエリザベス女王で統一されています。それはさておき、女王の愛馬ハイクレアは、ディープインパクトの曾祖母です。日本とはそんな素敵なつながりがあったのです。心よりご冥福をお祈りします。