ダービーは、結局関西馬のドーデュースが勝ったので、関東馬の36年振り春クラシック完全制覇はなりませんでした。1984年のグレード制導入当時は、関東馬が強くダービーは7連勝したのです。1990年代に入り、逆転します。丁度西での坂路調教が注目され始めた頃からです。1990年から2009年までの20年間で何と西の17勝3敗。東は1998年から11連敗という記録を作られてしまいました。こうして東西格差は開く一方となり、現在にも及んでいます。競馬が国際化したので今更東も西もないのですが、私のようなオールドファンは、弱かった関西馬を応援していたので、時の流れを感じてしまいます。歌にもありましたねぇ。「負けたらあかん、負けたらあかんで東京に…」(天童よしみのトンボリ人情)いやいや、今の若い人はそんなこと関係なく応援していることでしょう。
今週は古馬のマイルGⅠ、安田記念です。このレースに関しては、東がここ15年で8勝7敗と珍しくリードしているレースです。今年はレース名にもなっている日本競馬の父と呼ばれる「安田伊左衛門氏生誕150周年記念」のサブタイトルが付けられています。安田氏は、戦前は日本競馬会の理事長、戦後は初代日本中央競馬会の理事長を務められた方で、多くの改革を進め、ダービー創設を始め、クラシックレースの体系を作るなど競馬の発展に寄与しました。特に馬券発売の合法化に奔走されました。これらの功績により、安田賞というレースが誕生し、氏が死亡した後は、安田記念と改称されたのです。
日本の競馬はクラシックレースや長距離のレースが主体で発展しました。古馬のマイルの大レースは少なく、当時は、阪神で行われていたマイラーズカップが評価の高いレースでした。安田記念がグレード制施行でGⅠレースとなっても最初はそんなに注目されることはありませんでした。入場者も6万人台、売り上げも100億に達しませんでした。注目されたのは、1990年にオグリキャップが武豊騎手で参戦した時です。入場者は初めて10万人を超え、レースもレコードで2馬身差の快勝。ファンの喝采を浴びました。やはりスターは凄いですね。その後は名マイラーの出現でレースレベルは上がり、現在に至っています。舞台の東京マイルは力とスピードが試される文句なしのコースです。安田翁の胸像が見つめる中、熱戦が繰り広げられています。
今年の安田記念は実力伯仲の混戦。アーモンドアイ、グランアレグリア、ダノンキングリー、インディチャンプなどの名馬が引退し、世代交代の様相が濃いレースとなっています。私が選んだのは、イルーシヴパンサー、シュネルマイスター、ソウルラッシュ、ソングライン、ファインルージュの5頭です。選んだ後で知ったのは、みんな4歳馬だという事。層の厚い4歳の独壇場になるのではという狙いです。以上5頭の馬連と3連複ボックスで楽しみたいと思います。ソウルラッシュ以外は関東馬。今年の関東攻勢が現れているようです。そして、思うのですが、レース名はちゃんと「安田伊左衛門記念」とフルネームにしてもらいたいですね。一歩譲ってもレーシングプログラムにはフルネームがふさわしいと思います。安田翁に失礼ですよ。