秋華賞は、1996年エリザベス女王杯が古馬牝馬限定GⅠとなったことで、3歳牝馬限定GⅠとして従来のエリザベス女王杯を引き継ぐ形で誕生しました。当時、別になくてもいいのではないかという意見もありましたが、牝馬三冠競走としてすっかり定着し、現在に至っています。

 恐らくJRAの当初の予想では、秋華賞からエリザベス女王杯という路線を考えたのでしょう。牝馬は牝馬の道を行くというところでしょうか。

ところが、早くも第1回から異変?が起きます。勝利したファビラスラフインは、エリザベス女王杯へは向かわず、強敵揃いのジャパンカップへ向かいシングスピールの鼻差2着と健闘したのです。これは未来を予測したかのような牝馬の挑戦でした。

 

 時は巡り、今では牝馬の時代。ここ10年でも秋華賞を勝った3歳牝馬ジェンティルドンナ、ショウナンパンドラ、ディアドラ、アーモンドアイ、クロノジェネシスなどはジャパンカップや有馬記念、海外GⅠレースなどを席巻しています。秋華賞の地位は上がり、今や強い牝馬はローテーションからもエリザベス女王杯よりジャパンカップに目が向いているようです。以前は、メジロドーベルのように牝馬限定GⅠ5勝という立派な成績の強い牝馬でも、有馬記念では着外に落ちていましたが、最近は主要大レースを堂々と牝馬が勝ちまくることが普通になりました。

 

 前にも書きましたが、競馬人の意識の改革がその原点にあるのだと思います。特にウオッカを始めとした関西の調教師の挑戦が歴史を変えたと思います。牝馬は弱いものという意識を取り払ったことが現在の状況を生んだという事ではないでしょうか。人間の感覚として、女性は男性より弱いもの、というのは、各種競技を見ればわかります。しかし、それは長い年月の中で男は戦争、女は家事という肉体的に培われてきた歴史がそうさせたのです。馬はそうではありません。馬は肉食獣から逃れるために牡馬も牝馬も速く走ることが生き延びるすべだったのです。だから男女の差はないという事をやっとわかって来たのではないでしょうか。極論を言えば速いものが勝つ!

これはあくまで私個人の推察ですが・・・。