前半戦の種牡馬成績を見ますと、まだまだディープインパクトの天下ではありますが、少しずつ世代交代が行われていることが分かります。長らくディープの2位を守り続けていたキングカメハメハが6位に後退。代わって2位につけているのが、キンカメの息子であるロードカナロアです。1位と2位の差はかなりありますが、2位と3位ハーツクライとの差もかなりあって、今後はディープ産駒の減少により、ロードカナロアが首位になるでしょう。そして4位につけているのが、ディープの孝行息子キズナです。アーニングインデックスこそ父の2位ですが、勝ち馬率0.311は、ベスト10の中でトップです。後は大物が出るのを期待するのみでしょうか。勝ち馬率だけでいえば、モーリスも0.293と優秀で、今後も大いに期待されます。
近年、ディープにキンカメという大物2頭が亡くなり、今年もクロフネ、ジャングルポケット、ネオユニヴァースが亡くなり、ハーツクライも引退しました。世代交代は進んでいますが、中心はディープインパクト系とキングカメハメハ系が二大勢力としてその仔と孫たちの時代へと移ってきています。それがロードカナロアとキズナに代表されているという事でしょう。後、ステイゴールド系としてオルフェーヴルとゴールドシップがベスト20に顔を出しています。底力のある血統だけに今後大物が出現する可能性もあるでしょう。
ブルードメアサイアー(母の父)部門も王者サンデーサイレンスが後退し、1位キンカメ、2位ディープとここでも両巨頭の争いに変わりました。この分野では、まだまだサンデー系が強くベスト10の内6頭を占めています。他ではクロフネがクロノジェネシスの活躍などで3位と存在感を見せており、その父フレンチデピュティも8位と親子で大活躍です。2頭のこの分野での功績は立派なものです。
地方に目を移すと、ここも偉大な短距離ダート血統のサウスヴィグラスが亡くなっていますが、依然トップです。過去6回地方のリーディングサイアーとして君臨していました。頭角を現してきているのが、APインディ系で、パイロ、カジノドライヴ、シニスターミニスターが好調で次期政権を狙っています。特筆すべきはストームキャット系のヘニーヒューズで地方ランキングは3位で、中央ランキングでも9位に入っているのです。上記APインディ系の馬たちは中央では1頭もベスト20位にも入っていないことを見れば、ヘニーヒューズはダート界の次の時代を担う存在ともいえるでしょう。
最後に世代間のことに触れておきます。現4歳世代はかなり弱いのではという意見はかなり聞きます。私もそういう印象を持っています。しかし、この半年の平地古馬重賞41レースを見ると、4歳14勝、5歳20勝、6歳6勝、7歳1勝です。確かに弱そうです。ところが、昨年の上半期と比べると、昨年の4歳は11勝、5歳18勝、6歳7勝、7歳2勝、8歳3勝です。現4歳はGⅠもフェブラリーSと大阪杯の2勝を挙げており、昨年の4歳も同じ時期では2勝でした。この結果を見れば格段弱すぎるとまでは言えないでしょう。しかし、何か弱い印象を与えるのは、コントレイルとデアリングタクトという2大看板がこの春、もう一つ活躍しなかったことが原因なのかもしれません。強い弱いはこの秋の成績にかかって来そうです。デアリングタクトは少し症状が重いようで出て来られるか分かりませんが、コントレイルが強力牝馬陣や3歳の実力馬たちとどんな勝負が出来るかにかかって来そうです。ということで、結論は秋まで持ち越しというところでしょうか。