安田記念の直線、内に閉じ込められていたグランアレグリアがわずかな隙間から伸びて来る。一瞬思いだしたのが、ウオッカが連覇した安田記念でした。前が開くと一気の差し脚が印象的でした。グランアレグリアもメンバー最速の32秒9の鬼脚でしたが、大外から伸びたダノンキングリーにアタマ差届きませんでした。私は予想で穴ならダノンキングリーと書き、単勝と馬単を300円づつゲットすることが出来ました。

 

  私も半信半疑だったのです。しかし、オッズが8番人気の47、6倍を見て、いや、いや、この馬の評価は低すぎると感じたのです。思えば、ずっとGⅠを勝てる馬だと思っていました。永遠のGⅠ候補などと言われました。共同通信杯、毎日王冠、中山記念と格の高いレースを完勝していて、ダービーの時は迷わず本命で、単勝とサートゥルナーリアへの馬単を買っていて伏兵ロジャーバローズの首差2着と悔しい思いもしました。

 

 8番人気の根拠は、前走秋天での最下位です。それまで堅実に走っていた馬の訳の分からない惨敗でした。陣営は我慢しました。萩原調教師は、戻ってきても調子が上がらない同馬を再度放牧に出し、立ち直らせました。山のように調教を積み、徐々に本来のダノンキングリーに戻していきました。川田騎手の落ち着いた騎乗も光りました。難しいところのある馬なんでしょう。大阪杯では横山典騎手がスタートが良すぎて行ってしまいましたが、今回はうまく抑えていました。7度目のGⅠ挑戦でついに栄光をつかんだのです。名前の通り、ダノンの王様になりました。前走最下位馬がGⅠを勝ったのは、2010年のスプリンターズSを勝ったウルトラファンタジー以来2度目とのことです。生産者の三嶋牧場も創設50年以上の老舗ですが、初のGⅠ勝利となりました。

 

 グランアレグリアは、道中他馬にふたをされて外へ出せなかったのが痛かったように思います。ルメール騎手は反応が今一つだったと言います。昨年のアーモンドアイといい、ヴィクトリアマイルからの中2週は現代の競馬では厳しいという事でしょうか。3着のシュネルマイスターは大健闘。キャリアを考えれば立派な成績です。2番人気4着のインディチャンプはいつもの堅実な走りでしたが、仕掛けが少し早かったようです。でもグランを振り切ろうと思えば仕方ないところでしょうか。5着以下は少し離されました。3番人気8着のサリオスはキングリーの後ろにいましたが、伸び負けました。何か身体を持て余しているように感じましたが、立て直しは効くのでしょうか?

 

 終わってみれば、ディープインパクトのワンツーでした。何回目でしょうね? 季節は初夏。新馬戦が始まり、早くも評判だった大物ディープ産駒コマンドラインがデビュー勝ち。更に英オークスでも日本産のディープ産駒スノーフォールが16馬身差という記録的な圧勝で世界を驚かせました。凱旋門賞が盛り上がりそうですね。