過去日本の競馬史には、何頭ものスターホースが登場しました。シンザンは戦後初の三冠馬で五冠馬の称号を得ました。ミスターシービーとシンボリルドルフは2年続けての三冠馬で注目されました。ハイセイコーは競馬の垣根を越えて話題になり少年週刊誌の表紙にもなりました。オグリキャップは、真ん中に田んぼがある小さな町の競馬場からデビューして中央入りし、熱狂的な声援を受けました。引退レースでの勝利は日本中を驚かせました。当時私の上司は私が競馬好きだと知っていて、有馬記念の翌日私の所へ来て言いました。「おい、俺は競馬を見て初めて感動したぞ!」と。オグリ後も、ナリタブライアン、ディープインパクト、ウオッカ、キタサンブラック、アーモンドアイ、とスターホースは続出しています。そして、今年異例のスターホースソダシが登場しました。超希少価値の白毛の牝馬です。5戦5勝で桜花賞を制し、純白の女王となり、ぬいぐるみは即完売という人気者です。
奇跡の馬ソダシが今週2冠目のオークスに向かいます。強敵サトノレイナスが次週のダービーに挑戦することで、ソダシの人気は高まります。しかし、大きな壁があるのです。父クロフネは、通算1448勝(本年5月16日現在)の大種牡馬ですが、ソダシの桜花賞が16世代目にして初のクラシック勝利でした。そう、クロフネ産駒は、マイル以下の牝馬に実績があるのです。カレンチャン、スリープレスナイトのスプリンターから、ホエールキャプチャ、アエロリットなどのマイラーまで思い浮かびます。実際、クロフネ産駒のオークスでの成績といえば、8頭が挑戦して馬券に絡んだのはホエールキャプチャの3着のみ。しかも母父はかなりの種牡馬揃いでした。それでも惨敗が続くのは、マイラーとしての資質が高い証拠かもしれません。
ただし、だからといってソダシが全く駄目だとは言えません。母ブチコの父はキングカメハメハ、祖母シラユキヒメの父はサンデーサイレンスなのです。ブチコはダートで何度も強い勝ち方をしました。気性に難がありましたが、パワーあふれる馬でした。今までのクロフネ産駒とは一味違うと言ってもいいでしょう。唯一オークス3着になったホエールキャプチャは、1着のエリンコートからクビ、ハナ差でした。ホエールキャプチャの母父はサンデーサイレンスでした。これならソダシも距離もこなせるかもしれません。更にこの馬の勝負根性が凄いのです。クビ、ハナ、クビで重賞を制している通り、並んで負けない気質は、距離延長でも発揮されるでしょう。東京コースもアルテミスSが強い競馬でした。
といっても、こればかりは走ってみないと分かりません。データが当たるのか、この馬の能力が上回るのか、走ってみてのお楽しみというところです。最近のオークスの成績はもちろん桜花賞組が強いのですが、見逃せないのが、桜花賞と同じ日に行われる忘れな草賞です。ここ10年で3頭がオークスを勝っています。桜花賞に間に合わなかった素質馬がゆったりしたローテーションで参戦できるのがいいのでしょうか。2015年の勝ち馬ミッキークインなどは、あまりの楽勝に私は周りの人に「この馬がオークスを勝ちますよ」と言いました。それだけインパクトがあったのです。そして、今年も見ました。ミッキークインほどではありませんでしたが、強い勝ち方をしたステラリアを私は推します。父キズナ悲願のGⅠ馬誕生を願います。相手にはソダシ、ユーバーレーベン、タガノパッション、ファインルージュ、クールキャット、アカイトリノムスメを選びます。ステラリアは最近不振の大外18番になってしまいましたが、こなせないことはないと思います。雨の影響がどこまであるのか、日曜まで様子を見て買い方を考えるつもりです。