フランスの競馬は18世紀後半に始まり、約250年ほどの歴史があります。日本は、イギリスの競馬体系を模範としていますが、運営は、フランスに似ています。賭けはパリミチュエル方式でブックメーカーも排除されており、平均控除率も約30%と高めです。売り上げの約98%は場外です。パリ地区と地方地区に分かれているのも日本の中央と地方のように似ています。違うのは、速歩競走が盛んで人気があり、1月のアメリカ賞は、売り上げも観客も凱旋門賞を凌ぐほどです。この競走は英愛では行われていません。好みの違いが分かりますね。フランスの統括機関は、平地と障害がフランスギャロ、速歩競走がシュヴァルフランセです。国内に240カ所もの競馬場があります。
馬産が盛んなフランスは、ヨーロッパ最大の生産頭数を誇り、サラブレッドは5000頭、速歩などのトロッターは1万頭と言われています。凱旋門賞は、第1次世界大戦後のフランス競馬を復興させるために誕生した国際競走です。リボー、シーバード、ミルリーフ、ダンシングブレーヴなどの歴史的名馬がこのレースを世界的な大レースに押し上げました。
さて、私はロンシャン競馬場のグラディアトゥール像の前で久保カメラマンと待ち合わせし、日本から持って行った寄せ書きの応援幕を掲げ、記念写真を撮りました。更に久保さんの案内で本馬場へ向かいました。久保さんが入り口で大柄な黒人ガードマンに特別招待カードのようなものを見せると、中に入れてもらえました。夢にまで見たロンシャンの本馬場です。スタンドをバックに写真を撮ってもらい、これは夢じゃないよな、と感激したのです。久保さんと別れて私は、ツアー客の指定席に行くと、皆立っているのです。そこにはイギリス人が集まりビールを飲んでいました。凱旋門賞には多くのイギリス人が応援に来ているのです。でもその一角は私たちツアーの予約席です。皆適当に空いてる席に座ろうといいますが、私はおかしいと思って、思い切って片言の英語で言いました。「ディス プレイス イズ ジャパニーズ」と指定席券を見せると、「オーソーリー」といってイギリス人たちは、また違う空いてる席に移動しました。ツアー客の中には着物を持参した女性がいて、薄緑色の着物は注目の的で、イギリス人たちも盛んにシャッターを押していました。その他色んな人種が色んな服装で座っており、さすが国際レースだと感じましたね。でも、凱旋門賞以外は観客は少ないとのことです。 (つづく)