海外競馬に興味を持ったのは1969年スピードシンボリの凱旋門賞挑戦からです。日本の人気スポーツである野球では、1964年に当時南海ホークスの選手だった村上雅則がサンフランシスコ・ジャイアンツと契約し、出場しました。サッカーでは、1977年ドイツ・ブンデスリーガに入団した奥寺康彦がいます。60年代、70年代が最初で、今や日本人選手、日本馬が世界で活躍するのは、珍しいことではなくなりました。応援に行くファンもたくさんいることだと思います。私も1回だけ凱旋門賞に行きました。2013年のことですが、前年に道頓堀ターフクラブ(DTクラブ)のオーナーである久保カメラマンが、ノースヒルズから調教施設の大山ヒルズへ招待されたのがきっかけでした。私も行きたかったのですが、他の用事と重なり行けませんでした。スポニチの岡崎記者も同行しましたが、久保さんは、そこで2歳デビュー前のキズナと出会い、いい馬だと盛んに言っていました。
キズナは翌年見事ダービーに勝利します。近年の中でも素晴らしいダービーでした。スランプだった武豊が復活したレースでもありました。ゴールが分かっていたような差し切り勝ちは、往年の武豊の凄みを感じさせました。そして、勝利騎手インタビューで彼は「僕は帰ってきました!」と高らかにファンに呼びかけたのです。競馬場で見ていた私も感動しましたね。そして、秋には凱旋門賞へ行くというメッセージが知らされます。そこで、DTクラブでは、「キズナ応援展」と題した企画展を開催したのです。キズナのダービーまでの軌跡写真とギャラリー内に応援幕への寄せ書きを設置しました。各競馬マスコミにもPRしてもらったおかげで今までで最高のファンが来てくれました。前哨戦では、オルフェーヴルとキズナがそれぞれ勝利して、更に盛り上がりは最高潮に達しました。ノースヒルズ代表の前田幸治オーナーも来てくださり、熱心に展示を見て、「有難い事やな」と感想を述べておられました。最後に久保さんが武豊と佐々木調教師からサインを入れてもらい、応援幕は完成しました。
久保さんは、この世界では国際的に有名なカメラマンでしたから、フランスギャロから招待状が来て、先に旅立ちましたが、私は友人のTM君とツアーに参加して行くことにしました。TM君は、世界の競馬を見ている人で、凱旋門賞も何度か見に行っていますが、競馬の他に熱心な鉄道ファンでもあり、日本全国の鉄道をすでに完乗したという強者です。彼は、今回1日早く出発して、英仏を走るユーロスターという高速特急に乗るとのことで、シャルル・ドゴール空港で合流することになりました。私には初めての海外競馬で、昔から憧れの凱旋門賞でした。(つづく)