芦毛は優性遺伝で両親のどちらかが芦毛でないと生まれてきません。遡ると、18世紀初期のオルコックアラビアンに行き着きます。品種によって排除された歴史もあり、芦毛の語源は、「悪し毛」からきているとも言われています。
芦毛を一躍有名にしたのは、20世紀の初め頃に現れたザテトラークという馬でした。奇妙な斑点模様を持った同馬は、抜群のスピードを誇り、大楽勝の7戦7勝という成績を上げますが、故障により、2歳だけの成績を評価され種牡馬となります。種牡馬としても優秀で、イギリスのリーディングサイアーとなりますが、種付けを嫌がり、産駒は減少します。
代表産駒としてテトラテマ、ムムタズマハルが血を繋ぎます。戦前の日本には、2000ギニーなど16戦13勝したテトラテマの産駒セフトが輸入され、リーディングサイアーになります。重厚な血統が多かった時代にセフトは、ザテトラークのスピードを持ち込み、トキノミノルやボストニアンなどが大活躍し、一時代を築きました。
戦後は、スプリンターだったグレイソブリンの系統が有名です。グスタフを通じて、プレストウコウが菊花賞を勝ったのは当時驚きでしたが、単なるスプリンター種牡馬ではなかったのです。そして、フォルティノを通じてロングファストやシービークロスを出して成功しました。シービークロスは、芦毛の最強馬といわれたタマモクロスを出します。またフォルティノからは、カロを通じてクリスタルパレス、コジーン、ゴールデンフェザント、ウィニングカラーズなどの名馬が出現しました。名種牡馬トニービンもグレイソブリンの血を引いています。その後一大勢力となった芦毛は21世紀になっても多くの名馬を輩出していくのです。(次回に続く)