珍しいことがあった先週でした。3場とも日曜メインは逃げ馬が勝ったのです。時系列でいうと、函館10レースの噴火湾特別をハクアイブラック、阪神10レース西脇特別をラインベックが逃げ切り。そしてメインレースとなり、函館巴賞を2番人気トーラスジェミニが、阪神CBC賞を13番人気ラブカンプーが、そして福島ラジオNIKKE I賞を8番人気バビットが逃げ切ってしまいました。大波乱の1日でした。更に海外でも、英ダービーをサーペンタインという馬が逃げ切りましたが、この馬、6月27日に未勝利を勝ったばかりで、我が国でいうところの連闘でしたから驚きです。
そして、最後はディアドラが出走し、TV中継もされた英エクリプスステークス。7頭立てでしたが、好メンバーで、力が入る攻防でした。ここも逃げきったのがガイアース。1番人気のエネイブルはジャパンを抑えて2着を確保。今年初戦としてはまずまずといったところでしょうか。ディアドラは5着。よく頑張っていると思います。勝ったガイヤースは昨年よりパワーアップした感じで、凱旋門賞の有力馬になりました。しかし、凱旋門賞では頭数も多く、ペースメーカーも出走します。楽に逃げられないと思いますが、エネイブルともども楽しみです。もちろん3歳馬も新星が現れるでしょう。しかし、こんなに逃げ馬が大活躍した週も珍しいですね。
ところで、逃げ馬という表現には以前から違和感がありました。競馬では、逃げ、先行、差し、追い込みと、大雑把に4つに分けられていますが、先行粘りこみとか、先行差し、好位差し、捲りなんて表現もあります。逃げにも、必死の逃げと余裕の逃げがあります。タニノチカラやテンポイントの逃げは、逃げているというよりも、他馬を引き連れているという感じですね。
強い馬が前に行くと無敵という感じがしたものです。必死の逃げで思い出すのは、阪神改修前の桜花賞です。スタートして間もなくカーブでしたから、先手を取るため、逃げ馬は必死でした。いつも波乱含みのレースで、それはそれで面白かったのです。今は、外回りのコースで、スタートから直線が続き、落ち着いた流れで、長い直線の力比べ。強い馬が強い勝ち方をするレースに変わりました。
逃げ馬も色々見てきましたが、強烈な印象では、昭和50年のカブラヤオーですね。皐月賞でハイペースの逃げで競りかけたレイクスプリンターを競り潰し、ダービーでは、更にハイペースの逃げを披露。1000mの通過が58秒6というスプリンター並みのラップで,最後ロングファストを1馬身1/4抑えて2冠を達成しました。凄いスタミナの持ち主でした。当時ダービートライアルになっていたNHK杯2000mも圧勝していて、ヒカルイマイに次ぐ皐月、NHK,ダービーという過酷なローテーションを駆け抜けたのです。ヒカルイマイは、正反対の超追い込み馬でした。1970年代は本当に個性豊かな馬たちの宝庫でしたね。
カブラヤオーに騎乗した菅原泰夫騎手はこの年、牝馬のテスコガビーにも騎乗して春のクラシック4冠を独占。これはいまだに破られていない記録です。テスコガビーも歴史に残る快速馬で、桜花賞を大差、オークスを8馬身差で勝っています。それまで地味だった菅原騎手にとって盆と正月が一緒に来たような春でした。
*昨日、今年のギャロップエッセイ大賞の発表があり、私は最終選考11篇に残っていました
が、残念ながら落選でした。また精進、精進・・・です。