今週は東京春のGⅠ5連戦の掉尾を飾る安田記念です。安田記念は、有馬記念と同じくJRAで二つしかない人名を冠したレースです。お二人とも中央競馬会の理事長でした。アイデアマンとしてプロ野球のオールスター戦をヒントに中山グランプリ(後に有馬記念)を作ったのが有馬頼寧氏。世界的にも珍しいファン投票で出走馬を選ぶ、今では最も人気のあるレースとなりました。
一方の安田記念は、日本競馬の父とも言われる安田伊左衛門氏の功績を讃えて作られ、最初は安田賞でした。衆議院議員も務めた安田氏は、競馬法の成立に尽力し、馬券の発売、五大クラシックレースの原型を作るなど、日本競馬の基礎を作りました。功績では、はるかに安田氏が上回っていますが、安田記念はちょっと地味な感じを受けています。しかし、私は、世界的にもマイル戦はもっと評価されてもいいはずで、賞金を宝塚記念と同額ぐらいにしてもいいと思います。そして何より、名称はフルネームで「安田伊左衛門記念」とすべきでしょう。海外でも人名はフルネームです。例えば、日本馬も参戦したフランスの「ジャックルマロア賞」など。一歩譲って、ファン向けには、安田記念でいいでしょうが、レーシングプログラムなどには、はっきり「安田伊左衛門記念」とするべきではないでしょうか。それが礼儀というものだと思うのですが・・・。
安田氏で思い出すのは、かなり前でしたが、氏の出身地である岐阜県海津市で回顧展が催されたとき、私は行ってみたのです。忘れましたが、近鉄か、名鉄かの地方鉄道からバスに乗り換えて着いたところが、立派な公民館で、地元の有志である安田氏の回顧展が行われていました。来館者はわずかでしたが、人口もきっと少ないのでしょう。日本競馬の父といわれる人がこんな小さな町から出たというのも、面白いですね。また、この付近の民家では、何故か船が置いてあるのでした。あとから調べると、洪水が昔から多く、洪水が起きたら船で逃げるためらしいのです。変わった風景として思い出します。
再来年、2022年が安田氏の生誕150年のはず。何回か府中の競馬博物館でも取り上げられているとは思いますが、若いファンにも安田氏の功績を見てもらえる催しがあればいいと思います。
アーモンドアイを始め好メンバーが揃った今年の安田記念。楽しみですね。