それでもボクはやってない | mizのブログ

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昨日は試写会でございました。今回の作品は……

それでもボクはやってない

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監督は「Shall we ダンス?」の周防正行。「Shall we ダンス」では社交ダンス、「シコふんじゃった」では学生相撲、「ファンシィダンス」では修行僧の青春、という変わった題材を用いてのコメディタッチな映画を創り、ヒットさせたことで有名。

ってよりも、奥さんが「Shall~」の主演:草刈民代ってことでのほうが有名、かな!?




今回周防監督が選んだ題材は、
「裁判」「痴漢冤罪」




その日、フリーターの金子徹平は会社の面接に向かうため朝の通勤ラッシュで混雑する電車に乗った。乗換えの駅(岸川駅)で降りるとホームで女子中学生から、

「いま痴漢したでしょ」

「えっ?痴漢?」


騒ぎに気づいてやってきた駅員に連れられた駅事務室では何も聞かれないまま警察官に引き渡されてしまう。警察署では頭ごなしに刑事に怒鳴られた。「ボクは何もやってないんだ」そんな訴えには耳も貸してもらえない。事情を聴いてもらえないなら話しても仕方がない、帰ろうとしたその時、刑事に手錠をはめられた。


「おまえは逮捕されてるんだ、私人による現行犯逮捕だ!おまえは被害者に現行犯逮捕されたんだよ」


留置房の中で同房の詐欺師に教えられて呼んだ「当番弁護士」はすぐに来て話を聞いてくれたが、ここでも「否認してれば留置場暮らしだ。訴えられて裁判にでもなればヘタをすれば三ヶ月くらい出てこられない。そのうえ裁判に勝てる保証は何もない。有罪率は99.9%だ。千件に一件しか無罪はない」と言われ絶望する…。
一方、徹平の母・豊子、大学時代からの友人・斉藤達雄らも、事件のことを聞いて弁護士を探し歩いていた。つてをたどってようやく引き受けてくれたのは、元裁判官の弁護士・荒川正義と新人女性弁護士・須藤莉子だった。
警察署、そして検察庁での取調べ、どこへ行っても徹平は自分の主張をまともに聞いてもらえなかった。確かな証拠もないのに検察が起訴できるはずがない、そんな弁護士の言葉を信じて否認し続けた。しかし検察が起訴し、法廷で争うことに・・・。



主人公の金子徹平には加瀬亮。彼を信じる母にもたいまさこ。友人に山本耕史。彼を弁護する元裁判官の弁護士に役所広司、瀬戸朝香。他に竹中直人や小日向文世、清水美砂など、周防作品の「常連」であるベテラン俳優が脇を固める。




まず、感想としては

おもしろかった!


ハリウッド的な、豪快痛快ムービーでなく、かといって涙が止まらぬ感動しまくり映画でもない。でも、法律を学んだものとして、この監督が訴えたいところ=刑事司法の問題点がよく伝わってきましたね。


学生の頃、刑事訴訟法の勉強で、冤罪事件(島田事件や免田事件とか)を調べていく中で、『冤罪の温床』となるような捜査段階の捜査員による違法行為が明るみに出て、法改正などにより幾分マシになってきた、という覚えがあります。とはいえ、重大事件において慎重な捜査になっただけで、今回取り上げられる痴漢などの比較的軽微な犯罪については、こうしたことがまかり通る現状なんだろうと感じます。


で、映画や文学でもこうした冤罪を扱う作品は多く、例えば松本清張の「日本の黒い霧」では「白鳥事件」を取り上げました。この白鳥事件は、1952年に起こった警察官殺人事件なんだけど、結果的には棄却されたんだけど、この事件は松本清張の本以外にも有名なことがあるんですね。


というのは、再審請求を棄却した最高裁が下した判断として、再審制度においても、

『疑わしきは被告人の利益に』

という刑事裁判の鉄則が適用される、としたんですね。(↑この言葉、大切です(笑))


つまり、これまでは再審裁判においてはこれまでの証拠などを完全に覆す完璧なファクターを求めていたけれど、この判断以降は裁判における証拠や証言に、「ある程度の合理的疑い」がある場合も再審の対象となったんですね。

これのおかげで再審の扉は緩和され、免田事件など幾つかの冤罪事件に救済の手を差し伸べた形となったわけざんす


「裁判員制度」の実施も決まり、法律、というか裁判がすごく身近になってくる今の世の中、裁判制度をライトな感じで接することができるこういう作品は非常に貴重じゃないかなぁ、と思います。



なお、この日は

周防監督、静岡キタ━━━━(°Д°)━━━━!!!!


ってことで、舞台挨拶があったんですね。非常にアツく、裁判制度について物申しておりました(笑)
そのことごとくが的を射ていて、さすがによく勉強されてるなぁ、とヘンに感心してしまいました。


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http://www.soreboku.jp/index.html