ちょっとやさぐれ系(!)な女子高生の私(大谷日向子)が憧れる一学年上のオトコ・小田切。
アタマはいいのに学校にめったに来ず、ジャズ喫茶やらソープやらを徘徊する遊び人(^^ゞ
私は一生懸命小田切を追いかけるが、一向に相手にされない。かえって「色気がない」だのと
おちょくられる。
心に小田切を思いつつも、大学にすすんだ私は手短なところでオトコをつくるが、長続きしない。
高校生のときほど頻繁でないにしても、節目節目で小田切と接して、そのたびに小田切への思いを確認する。
私が就職して大阪へ行ってからも関係は変わらず、私も手短なところでオトコを調達するが、
やはり長続きしない。
高校生のときから、キスやエッチはもちろん手すら握ったことがない。でも思いは強い。そんな二人が
織り成す、一風変わった恋愛模様。本書は表題作が「私」の視点から、別編の「小田切孝の言い分」は
小田切の視点から、二人の関係を描いている。さらに「アーリオ オーリオ」という短編を併編。

確かにこれは恋愛小説、というか純愛小説だね。相手のことを思いすぎて、こういう関係が続く
というのも、アリなのかなぁ……と思わず考え込んでしまいました。
作者である絲山秋子は、この作品で、
| 川端康成文学賞 |
を受賞。さらに「沖で待つ」で、
| 第134回 芥川賞を受賞!! |
※「沖で待つ」については、後日アップします
この作者独特の言い回しというか、妙にかしこまらない文面は読み手をリラックスした気持ちで
ひきつける気がします。比較的ライトな感覚で読めるというか、重々しさが無い分読みやすい、でも
主人公の心の描写は細やかに表現されています。
特に、女性にはウケそうな感じだなぁ~、という印象も持ちました。
大きな衝撃というか、「切れ味鋭い展開」「小気味よい文章」という作品ではないけど、所々で
登場人物に共感できるところがあって、じわじわと心打たれる、という感じでしょうかね。
もしよかったら、お試しあれ♪