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絵本、童話とくれば皆さん幼稚園、もしくは3歳くらいからのキャリアがあるわけですから、
相当数知っているはずですよね。

私も幼稚園で配本された本から、本屋さん、図書館でと思うと、未だに好きな絵本、童話は
山ほどあります。

けど、最近大人になってから衝撃的な驚きでもって、読んだのが

おそらに はては あるの?/佐治 晴夫
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絵は、井沢洋二さんで、絵柄をよく知っているのに作品名が浮かばないという体たらく。

そして、文章は佐治晴夫 さん。
きっと、お名前はご存知の方が多いはず。
「1/f ゆらぎ扇風機」って記憶にないですか?それを開発された方です。

もともとは、『宇宙はささやく』(PHP文庫だったかな?)を読んで大ファンになって
この方の本を読み漁っておりました。

そんな折、佐治先生(今、大学の学長先生でいらしたはずですので、先生と呼びますが。笑)の
絵本があると聞いて購入しました。

最初、佐治先生の本を読んだ時は、とても物理学者さんの書く文章ぢゃない、と
思いましたが、それは思い込みで、科学者ほどロマンティックな人はいないのだな、
という発見がありました。

絵本を買うと、声に出して読むのが私のポリシーでして、
この本に関しても、最初に題名を見て、

『おそらに はては あるの?』

と声に出してみました。なんの変哲もないシンプルな質問。
けれど、私はふと思いました。

はて、お空(もしくは宇宙と書いて「そら」と読む)に果てはあったんだっけ?
いや、あるだろ・・・でも、なんでそう言える?
はてな?

普段、あれだけ空を見上げ、太陽をのぞみ、月星を見上げているのに、
それを私は知らないんだ!という驚き。

とても、新鮮でした。(あたしくらいか?)

文章は、とても詩的な流れを持つもので、それこそゆらゆら揺れながら、
引いたり満ちたり、進んだり戻ったり・・・そんなかんじです。

結論としては、ざっくり書いてしまうと、


もしお空に果てがなかったら、
星☆で空は埋め尽くされて、夜はこんなに明るくて・・・
だから、夜がこんなに暗いっていうのは、果てがあるってことなんですよ。

ということが事例とともに描かれてます。

でも、ここで終わってしまっては、単なる数学の証明みたいなもんで、
味もそっけもなく、絵本として、また詩としての美しさは、尻きれとんぼです。
この後に来る文章を読んで「ああ、絵本だね」と思えるのです。

記憶がいまいち不確かなんですが、
佐治先生は、子供の持つ物事へ持つシンプルな疑問(不思議感覚)、
世界が不思議に満ちていることに興味をもつことが、
「人間がどこからきて、どこへ向かうのか」を考えることに繋がると
どこかの本に書いてありました。

ここに、繋がるんだなあと、納得の1冊でした。