一段上を目指せ。「本物」を目指せ。 -2200ページ目

芋づる式読書

前回に引き続き、「根本」がテーマ。


大学で先生から教わった、読書のやり方。


先ず、1冊本を読む。

その本が引用している本を、読む。


これを続けていると、必ず本源を突き止められる。


名付けて「芋づる式読書」。

 

本源を突き止めると、どんな利点があるか。

①読む冊数を減らせる

②歴史上の淘汰に耐え残った価値に触れられる

③時間の使い方


①について。

毎月新刊書は数千、数万にのぼる。

全部読むのは到底ムリ。

だからこそ、本当に読むべき本だけに絞る必要がある。


②について。

突き当たった本は「古典」に分類される場合が多い。

昨日出版された本が、古典にはなりにくい。


何十年、何百年、はたまた何千年もの永い時間、

風雪にさらされ、生き残ってきた本。それが古典なのだ。


齋藤孝氏はこの事を、「歴史は上手さの判定装置」と言っている。

過去数々、今日のように新刊が出版されてきた。

そのほとんど淘汰された。


それに対し、営々時代を、世代を超えて、

人々に価値有りと厳しく判定されて勝ち抜いてきたのだ。


③について。

だったら、時間の選別に耐え抜いてきた古典を先に読むべき。

新刊を読むより順序を先にする方が、時間の使い方として合理的ではなかろうか。


以上をまとめると、

現代、新刊がもの凄く多いが、その本源の数は限られてくる。

その本源を押さえることで、多くが確実になるのだ。


周りや時代に翻弄されず、ブレない価値を吸収し、

自分にブレない価値基準を作ろう。


最後に、福沢諭吉『文明論之概略』より。

「すべて事物を詮索するには、枝末を払いてその本源に遡り、止まるところの本位を求めざるべからず。かくの如くすれば、議論の箇条は次第に減じて、その本位は益々確実になるべし。」