9月20日
公開スタート
視力を失った。
そして彼女は事件を〝目撃〟した。
絶対に、取り戻す。
猟奇殺人鬼
VS
視力を失った元女性警官
解説: 2011年の韓国映画「ブラインド」を日本でリメイクし、吉岡里帆が視力を失った元警察官役を演じるサスペンススリラー。警察学校の卒業式の夜、自らの過失で弟を事故死させてしまった浜中なつめ。自身も失明し警察官の道を諦めた彼女は、事故から3年経った現在も弟の死を乗り越えられずにいた。そんなある日、車の接触事故に遭遇したなつめは、車中から助けを求める少女の声が聞こえてくることに気づき、誘拐事件の可能性を訴える。視覚以外の感覚から感じ取った“目撃”情報を警察に提示するなつめだったが、警察は目の見えない彼女を目撃者と認めず捜査を打ち切ってしまう。なつめは少女を救うべく奔走し、事故現場で車に接触したスケボー少年を探し出す。やがて女子高生失踪が関連づけられ、連続誘拐事件の存在が判明。なつめは事件の闇へと切り込んでいくうちに、弟の死とも向き合うことになる。監督は「重力ピエロ」「リトル・フォレスト」の森淳一。(映画.com)
イントロダクション
闇の中から迫り来る、猟奇殺人犯の凶器と狂気。しかし犯人を追い、追われる主人公も視力がないことで闇の中にいる――。目の見えない元警察官が視覚以外の感覚を手掛かりに、女子高生連続殺人事件を追う『見えない目撃者』。この作品は、聴覚のほか触覚や嗅覚も駆使した五感に訴える本格スリラーとなっている。
主演を務めるのは、人気実力派女優の吉岡里帆。主演2作目でスリラー映画初挑戦となる彼女が、渾身の役づくりと演技で難役に挑んでいる。また、なつめに力を貸すもうひとりの目撃者・彼女の目となるもうひとりの目撃者の国崎春馬には、話題作への出演が相次ぐ若手演技派俳優の高杉真宙。さらに、大倉孝二、浅香航大、國村隼、松田美由紀、田口トモロヲといった実力派キャストたちがなつめたちと物語に深く関わり、本作に説得力を与えている。
見えないことのハンディキャップとアドバンテージが得も言われぬ恐怖と興奮を生む本作の原作は、韓国映画『ブラインド(原題:BLIND)』(11)。同作を脚本・藤井清美と監督・森淳一が原作の魅力を生かしながら、日本ならではの文化性と時代性を加えて脚色。『重力ピエロ』(09)など人間の内面をえぐるサスペンスの名手でもある監督が、社会的に“見えない”人々の闇や孤独にも触れ、残酷描写も徹底して描き、表現の限界に挑んでいる。
主人公にシンクロしながら、聞いて、嗅いで、触れて味わう臨場感と緊迫感。一方で、彼女が体験する恐怖と衝撃の結末を、観客は体感しながら“目撃”することになる。『セブン』(95)にも通じるサイコサスペンスで、ミステリーやホラー、そして人間ドラマの要素も網羅しながら、何より感覚と精神に訴えかけてくるスリラーとなった『見えない目撃者』。その目で見ずにして語り切れない、新しい傑作映画がお目見えする。
ストーリー
警察学校卒業式の夜、自らの過失で弟を事故死させてしまった浜中なつめ(吉岡里帆)。 そのときの事故が原因で失明し、警察官を諦めた彼女は、弟の死を乗り越えることができずに3年経った今も失意の中にいた。そんなある日、なつめは車の接触事故に遭遇する。その事故現場で車中から聞こえた、助けを求める少女の声から誘拐事件の可能性があると訴えるなつめ。視覚以外の感覚から感じ取った『目撃』情報を警察に提示するも、警察は目の見えないなつめを『目撃者』足り得ないと考え、捜査を打ち切ってしまう。それでも、少女を救いたいと考えるなつめは、事故現場で車に接触したスケボー少年・国崎春馬(高杉真宙)を探し出す。やがて、彼らの必死の捜査により女子高生失踪が関連づけられてゆくのだが、猟奇殺人犯の魔の手は彼らにも迫ってくる―――
見えない目撃者
韓国語:보이지 않는 목격자
英語:Blind Witness
(2019年、日本映画、128分、R15+)
監督:森淳一
脚本:藤井清美、森淳一
製作:村松秀信、加太孝明、アンディ・ユン、與田尚志、久保雅一、宮崎伸夫、有馬一昭、高木雄一郎、猪野丈也
エグゼクティブプロデューサー:紀伊宗之、アンディ・ユン
プロデューサー:小出真佐樹
共同プロデューサー:飯田雅裕
アソシエイトプロデューサー:高橋大典
ラインプロデューサー:山下秀治
撮影:高木風太
照明:藤井勇
録音:竹内久史
美術:禪洲幸久
装飾:森公美
衣装:宮本茉莉
ヘアメイク:佐野真知子
特殊メイク:江川悦子
編集:瀧田隆一
音響効果:大河原将
音楽エディター:大河原将
音楽:大間々昂
主題歌:みゆな (A.S.A.B) 「ユラレル」
助監督:水野責之
スクリプター:湯澤ゆき
制作担当:星雅晴
スチール:蒔苗仁
警察監修:石坂隆昌
医療監修:中澤暁雄
ドッグトレーナー:宮忠臣
吉岡里帆 浜中なつめ
高杉真宙 国崎春馬
大倉孝二 吉野直樹
浅香航大 日下部翔
酒向芳 高橋修作
松大航也 浜中大樹
國村隼 平山隆
渡辺大知 横山司
柳俊太郎 桐野圭一
松田美由紀 浜中満代
田口トモロヲ 木村友一
配給:東映
監督 森 淳一
ROBOT所属。1967年生まれ、東京都出身。2002年オリジナル脚本『Laundry』(原作・脚本・監督)で長編映画デビュー。脚本はサンダンス・NHK国際映像作家賞日本部門を受賞し、完成した作品も第25回モントリオール世界映画祭をはじめ、ハワイ映画祭等に招聘された。 橋本愛主演『リトル・フォレスト』(14、15)では、そのみずみずしくも独特の世界観が話題となる。2009年伊坂幸太郎原作『重力ピエロ』や、2018年ドラマW「イアリー」、hulu「ミス・シャーロック/Miss Sherlock」などの人間の内面を抉り取るようなサスペンスも得意とする。
脚本 藤井清美
1971年生まれ。徳島県で育つ。筑波大学在学中の1993年に劇団青年座文芸部に入団後、劇作家・演出家として活躍。「The Last 10 months 〜10か月〜」(00)で日本テレビシナリオ登龍門優秀賞を受賞し、映像の世界にも活躍の幅を広げる。最近では小説やエッセイの執筆も行っている。ドラマでは『恋愛時代』(15)、『ウツボカズラの夢』(17)、『執事西園寺の名推理2』(19)など。映画では、『インシテミル 7日間のデス・ゲーム』(10)や『るろうに剣心』シリーズ(12、14)、『ミュージアム』(16)といったヒット作品の脚本を手掛けている。
吉岡里帆 浜中なつめ
過去の事故で自身の視力と
最愛の弟を失った元女性警察官。
車の接触事故現場で得た情報から、
女子高生誘拐事件を疑い、追い始める。
PROFILE
1993年1月15日生まれ。京都府出身。女優として映画、ドラマを中心に話題作に出演し活躍している。これまでの代表的な出演作として、ドラマでは、連続テレビ小説「あさが来た」(15/NHK)、「ゆとりですがなにか」(16/NTV)、「カルテット」(17/TBS)、「きみが心に棲みついた」(18/TBS)、「健康で文化的な最低限度の生活」(18/KTV)、映画では、『音量上げろタコ! なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』(18)、『パラレルワールド・ラブストーリー』(19)、『ホットギミック ガールミーツボーイ』(19)などに出演。
パル
高杉真宙 国崎春馬
感情を表に出さず
他人に対して無関心な高校生。
車の接触事故をきっかけに、
なつめと共に事件へと立ち向かう。
PROFILE
1996年7月4日生まれ。福岡県出身。舞台「エブリリトルシング’09」(09)で俳優デビュー以降、映画やドラマ、CMと幅広く活躍している。これまでの代表的な出演作として、ドラマでは、「表参道高校合唱部!」(15/TBS)、「カッコウの卵は誰のもの」(16/WOWOW)、映画では、『トリガール!』(17)、『散歩する侵略者』(17)、『虹色デイズ』(18)、『ギャングース』(18)、『劇場版アニメ「君の膵臓が食べたい」』(18) ※声での出演