マフィアなんていつ危険が迫るかわからない。
「必ず、必ず帰ってくるから!」
そう言ったあなたは拳銃を片手に足音が響くこの地下の長く続く廊下を振り向くことなく走っていった。
敵が攻めてきて、私たちのファミリーはほぼ壊滅状態。
私をここに誘導した彼は私のなによりも大切な人。
私は足がすくんで動けなかった。
行かないで
そういって手を伸ばすことだってできなかった。
「大丈夫、きっと彼は帰ってくるわ」
同僚は肩をふるわせ涙を落とし唇をかみしめる私の肩を優しく抱いて慰めた。
結局
あれから1ヶ月間、彼は私の前に姿を見せつけることはなかった。
ファミリーではもう殉職あつかいされてるよ。
仕事に身が入らない。
やる気が出ない。
もう涙なんて出てこないわ。
ねぇ、この涙、あなたが枯らしたのよ。
あなたのせいで、私の中の塩分はもうからから。
そんな私を幹部の方は
「今日は休みでいいよ。彼の墓へ行ってきてあげたら?
きっと寂しがってるから、君がいってあげたら喜ぶよ。」
あなたが好きだった白い花の白い花束を持って私はこの丘に登った。
彼はこの下には眠っていないけど、きっとここにいるよ。
だってここjは私たちのファミリーの墓がたくさんあって、なくなった彼のなくなった親友がここで眠っているんだから。休みの日、よくきてたでしょ?
十字架の墓の前。
彼の名前が彫られているその場所に彼が好きな花束を置いた。
そして流れる一筋の涙。
勝手にいなくなって、勝手に心に住み着くなんて
(彼が私を呼んだ気がした。)(でもそれはきっとこの風のせい)