●竹内警察本部長の被災地視察督励帯同手記 | えこおのブログ

●竹内警察本部長の被災地視察督励帯同手記

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宮城県警の広報のPDFよりコピー

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竹内警察本部長の被災地視察督励帯同手記(気仙沼市編)
宮城県警察本部警備部外事課長 千葉 昭雄


南三陸町から国道45号線を北上、気仙沼市に入る。
1 残されたおもちゃに感涙
午後2時30分、大谷地区に入る。風景は江戸時代の浜街道を思わせるように、建
物が消え果てている。大谷駐在所員の殉職の地に向かう。現場は、大谷小学校正門付
近の歩道であった。気仙沼警察署 大谷駐在所員の故千田浩二巡査部長は、本年2月、
本部長との懇談会に出席し、自らの将来について、英語が堪能な警察官になって外国
人犯罪組織と対峙したいと抱負を語り、英語のブラッシュアップ法を本部長に質問し
たという。本部長は、「将来が楽しみな青年警察官だった。」と語り、目頭を熱くし
ていた。故千田巡査部長とともに、市民から愛された大谷駐在所は、背後から波を被
り、爪痕が痛々しい。故千田巡査部長は、奥様と愛児を高台に避難させた後に、海岸
付近で壮絶な最期を遂げられている。駐在所の座敷には、制帽とともに、愛児と遊ん
でいたであろうパトカーと警察署のおもちゃが・・・、愛児の成長を見ずして、さぞ
かし無念だったろう。涙をぬぐい気仙沼署に向かう。
2 独立守備隊の気迫ここにあり
気仙沼警察署は、胸の高さまで塩水を被り泥が堆積して機器類の重要な部分が水没
したため使用不能、警察署機能は気仙沼市防災センターに置かれている。無線機2台
と警察電話2台をフルに活用して、懸命に踏ん張っている。
署員の中には、自宅を流されたり、アパートを流された職員もいる。駐在所も流出
してしまった。難を逃れた宿舎や独身寮に逃げ込み、身を寄せ合って生活している。
公用自動車を優先して持ち出したため、職員の所有車両が水没してしまった。職員
は身体的にも精神的にも疲弊している。厚生面のいち早い支援が必要と認識した。
3 官民一体の防犯活動
午後7時からの気仙沼市災害対策本部会議にオブザーバー出席、本部長は挨拶の後、
明かりが消えた被災地をパトロールに出発、市役所から振商会通り、南町通りを抜け、
南町交番までの間を徒歩で懐中電灯を灯しながら警戒、破れ窓をそのままにしておく
と、破壊が進み、やがて手がつけられなくなる前に手当が必要、明かりのない地域に
は警察官による手厚い警戒が必要であるとの認識から、本部長自ら範を示された。途
中、民間交番の方々や、消防団の自警団の方々も警戒に出動されており、震災前から
の官民一体の防犯活動が蘇った瞬間であった。
しかし、砦となるべき南町交番の前には大きな漁船が我が物顔で居座り続けており、
直ちには、交番の灯りは取り戻せそうにない。警視庁や他県警察による移動交番の灯
りが頼りであると感じた。
4 避難民にメッセージ
南町交番から気仙沼市民会館に設置されている
避難所に立ち寄る。ここには気仙沼市民550人
が避難している。本部長は、防犯メッセージを配
りながら、困りごとや意見を聞いて回り被災者の
立場に立った警察運営を図る決意を新たにして、
午後9時25分、本日の日程を終了した。
5 宿所の階上駐在所にて
気仙沼署の計らいで、本日の宿所を階上駐在所に借りることになった。主は、気仙
沼警察署小野英哉巡査部長である。ご家族の方々が帰省中とのことで、一宿一飯のお
世話をいただくことになった。ここに宿を決めた理由がもう一つある。それは小野巡
査部長から津波が襲来したときの様子を聞くことだった。


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