欲しくて両手を伸ばした

右手に持っていたあれや
左手に持っていたそれが

零れ落ちていくのにも気付かずに
ただそれだけを見つめた

ぽろぽろと落ちる音が聞こえないように叫んだ

かきけされた声が足元に滲んで広がっていく


必死になって手に入れた空は
途端にひどく濁った

空を見ていたはずなのに
気付けば空に瞬く星に吸い込まれている

綺麗な思い出はいつまでも輝いて見えて

足元に落ちた雨が重く沈んだ


見上げれば星が瞬いて
見下ろせば花が咲く

光が明日を連れてきて
闇が昨日を連れて帰る

そんな綺麗な世界に立たされて

目のやり場に困って

視界を覆って見た世界は


ただただ耳鳴りが響く