深夜、看護師さんが点滴の交換に来たことは覚えている。
左手にバーコードが必要なことは理解していたので、読みやすいように腕を出したまま、そのまま眠りに落ちた。
早朝5時半。看護師さんが採血に来た。私のベッド周りだけ電気が点けられたようだが、ずいぶんと明るく感じる
隣で今日9時から全身麻酔で手術する人は、この明るさで起きてしまわないかと心配になったが、仕方がない。
「4本取りますね」と言われ、採血されているところは、自分の血液とはいえ気持ち悪く感じたため見なかった。
採血が終わると電気も消えたが、隣の人が動く気配が伝わってきたので、やはり起こしてしまったかと申し訳ない気持ちになった。
今日は血液検査と内視鏡検査の結果次第では退院の可能性があると言われている。しかし、まだ一度も一人でトイレに行ったことがない。
朝7時前、ナースコールを押してトイレへ行きたいことを伝えた。
看護師さんは日によって担当が違うため、これまでの状況を説明した。「何かあったら看護師さんに迷惑になるのでお呼びしました。一人で歩いて行きたいので、付き添って見ていてください」とお願いした。
看護師さんは輸液ポンプの電源を外してくれ、何とか自力で立つことができた。
めまいは感じていないと思うが、不安はあった。それでも「歩けるか試したい」と伝え、ゆっくりとトイレまで自力で歩いた。
どうにか一人でも歩けそうだと感じたが、「終わったらトイレの呼び出しボタンを押してくださいね」と言われ、帰りも付き添いをしてもらいベッドまで戻った。
やがて朝食の時間になったが、私には当然食事は出ない。
看護師さんが「〇〇さん、お茶飲みますか?」と聞いてきた。
昨日までは聞かれなかったため、入院してから一切水分も取っていないことを伝えると、「確認してきます」と言って一旦戻り、「水以外は飲めないそうです。申し訳ありません」と伝えられた。
すると、隣で9時から全身麻酔の手術を控えている患者さんにも、同じ看護師さんが「お茶飲みますか?」と聞いていた。「9時から手術で水分を取らないように言われていますけど、大丈夫ですか?」と患者さんに確認されている声が聞こえてきた。
昨日の夜は隣の食事の匂いが気になったが、今朝は二人とも絶食で食事なし。そのため、昨日よりも空腹を耐えるのは幾分楽だった。
📞 午前中の検温と電話
8時前、看護師さんが検温と血圧測定に来た。熱はまだ37度を少し超えており、脈拍は80台、血圧は98程度だったようだ。
電話をしたいので移動したいと伝えると、看護師さんが付き添いで連れて行ってくれた。
輸液ポンプの電源を外し、心電図の機械をポケットに入れ、問題なく一人で歩くことができた。
戻る時は念のためナースコールを押してくださいと、無線のナースコールを渡された。輸液ポンプの充電がなくなりそうになるとアラームが鳴るため、その時も押すように言われた。
家族に電話し、早朝5時半に血液検査をしたこと、電話できる場所まで看護師さんに付き添ってもらったが、点滴と心電図は付けたまま一人で歩けるようになったことを伝えた。
今日の内視鏡検査次第では退院とは言われているが、どんな結果が出るか予想もできない。「結果がわかれば連絡するけど、あまり期待しないで」と伝えた。
ナースコールで看護師さんを呼んで付き添ってもらい戻ると、「歩くことはもう大丈夫そうですね」と嬉しい言葉をかけてもらえた。
緊急入院で整形外科病棟に入院したため、車椅子で足を突き出して移動している人や、補助具を使って歩いている人などとすれ違ったが、点滴をつけたまま歩いている人は他にいなかった。