11月20日(火)18:00開演のドレスデン国立歌劇場「タンホイザー」を観てきました。
指揮: 準・メルクル
演出: ペーター・コンヴィチュニー
舞台美術: ハルトムート・マイヤー
タンホイザー: ロバート・ギャンビル
領主ヘルマン: クルト・リドル
ヴォルフラム: アラン・タイトス
エリーザベト: アンネ・シュヴァンネヴィルムス
ヴェーヌス: ガブリエレ・シュナウト
コンヴィチュニー演出は相変わらず遊び心がある楽しいものでした。
ヴェーヌスブルクでは半円上のセットからタンホイザーを惑わす女たちが滑り台のようにすべって来ます。
緑色に塗られた肌で「魔女」といった雰囲気です。
ああ、その前にまず音楽について語らねばなりません。
正直、最初の音が鳴った瞬間「アレ???」って思いました。
先月、バレンボイムのベルリンシュターツカペレを聴いた時の感動とは大違い![]()
音が粗い・・・。
これなら先月聴いた東フィルの「タンホイザー」の演奏の方が良いんじゃない?
ロバート・ギャンビルのタンホイザーはバイエルン歌劇場の時も聴いてると思います。
今回も前半はとっても良かったのです・・・でも歌っていくうちにバリトンをずりあげたような発声に変り、最後は明らかにへたり気味でした。
「ヘルデンテノール」って呼ばれる人でなかなか満足させてくれる方って少ないですねぇ・・・。
あと酷かったのはアラン・タイトスのヴォルフラム。
彼は豊かな声量で「リング」のヴォータンや「ファルスタッフ」のタイトルロールなどを持ち役にしていますが、「ヴォルフラムはどうだろう?」ってかなり心配だったのです。
案の定、ヴォルフラムの一番の聴かせどころ「夕星の歌」の弱音は声はかすれ、音程は下がり酷い出来。
その他のシーンも常時、声で圧す感じでまったく感心しませんでした![]()
クルト・リドルのヘルマンは非常に聴かせてくれました~美しいバスにすっかり酔いました。演技も堂々たるもの。
ワグネリアンソプラノとしてブリュンヒルデやトゥーランドットなどを持ち役にしているガブリエレ・シュナウトのヴェーヌスも期待どおりの歌唱。
一番良かったのはアンネ・シュヴァンネヴィルムスのエリーザベトの歌唱と演技![]()
美声でホールの中で一番通る声だったし、そのチャーミングな姿にすっかり魅了され、3幕ではあんなタンホイザーのために死を持って救済します。
カーテンコールでも一番のブラボーをもらっていましたね~![]()
指揮の準・メルクルが出てくると酷いブーイングの嵐![]()
まあ、これだけの高額のチケットを売って公演をしておきながらあのオケの出来では満足しない人も多いでしょう~私も正直がっかりしました。
25日(日)はやはりドレスデンの「ばらの騎士」を観に行く予定でしたが、これでは期待できないのでインターネットオークションで売りに出すことにしました。
コンヴィチュニー演出は意外な部分もありました。
ヴォルフラムは「夕星の歌」をエリーザベトを抱きながら歌います。
この歌でひざの中で見送るというわけです。
最終場面ではヴェーヌスがエリーザベトの亡骸を抱き、エリーザベトによって救済されたはずのタンホイザーまでも亡くなってしまいます(?)ヴェーヌスがタンホイザーまでも抱き、幕なのです。
タンホイザーでこんな最終場面って初めてですねぇ~。