濃紺部屋 | 何とかなるさ...の世界!?

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いろいろごちゃ混ぜで書いてます。


あの一騒動があってから私達は、ベッドルームを表側から裏側の部屋に替えました。


これで、夜間の外のノイズから少しは免れることが出来そうです。


とはいっても、まだその部屋のデコレーションをしていなかったので、あまり快適な状態とはいえません。


その部屋は、前の住人が残していった濃紺色の壁が部屋全体を覆っていて、とても暗く感じられました。


私達は、この部屋はゆっくりデコレーションしていこうと思っていたので、こんな形で部屋を急に使わなくてはならなくなってしまった事に、ちょっとがっかりしたのですが、表側の夜の騒がしさから逃れる為には背に腹はかえられません。


私達はしぶしぶ、絨毯のまだ張られていない薄暗い部屋に、隣の部屋からベッドを移し、そこで寝ることにしました。


まー、寝る時だけ使用する部屋だったので、少々暗くても大丈夫だったのですが、それにしても、この濃紺の壁を選んだ元住人の趣味を疑ってしまいました。


まして、私達が廊下の壁を白く塗り替える前の色はというと、スミレ系の薄紫で、何とも落ち着きない印象を受けたのを覚えています。


そんな元住人(因みにシングルマザー)が、この家から引っ越していった理由というのも、何となくトレーシーとの不仲が原因だったよう(彼女の話から察すると)です。


この壁の色の趣味からして、元住人は結構個性が強かったのか、これまた気の強いトレーシーとは反りが合わなかったのかも、なんて事を私は一人で勝手に想像したりしてました。


果たして、その濃紺部屋に移って寝始めた訳ですが、表側のノイズを気にしなくて良くなったのは嬉しい事だったのですが、今度は、長屋横の小道を通り抜ける酔っ払いのノイズに、時折り悩まされるようになったのです。


それでも、表側で大騒ぎされる音よりもまだましだったので、何とか我慢することはできたました。


こんなことが結構重なっていて、この頃既に私の中では、「この家から早く引っ越したい」という気持ちが芽生えつつありました。


だから結局、濃紺部屋の模様替えもすることなく、それから2年後、私達はこの家を後にすることとなる訳ですが...。