数独と電車(49)
春はあけぼの。
やうやうしろくなり行く山ぎはすこしあかりて、むらさきだちたる雲のほそくたなびきたる。
夏はよる。
月の頃はさらなり、やみもなほ、ほたるの多く飛びちがひたる。また、ただひとつふたつほのかにうちひかりて行くもをかし。雨など降るもをかし。
秋は夕暮。
夕日のさして山のはいとちかうなりたるに、からすのねどころへ行くとて、みつよつ、ふたつみつなどとびいそぐさへあはれなり。
まひて雁などのつらねたるが、いとちひさきみゆるはいとをかし。日いりはてて、風の音むしのねどいふべきにあらず。
冬はつとめて。
雪の降りたるはいふべきにもあらず、霜のいと しろきも、またさらでもいと寒きに、火などいそぎをこして、炭もてわたるもいとつきづきし。
昼になりて、ぬるくゆるびをもていけば、火桶の火もしろき灰がちになりてわろし。
これは、「枕草子」の一文である。
この文章を一晩で暗記することができた。
数独で頭を柔らかくしたおかげである。
ただ暗記するのではなく、文章の区切り、情景を描きながら覚えるとわりと早くできるものである。
しかし、つい先程のことや親しい人の名前などなかなか思い出せないことがある。
いよいよアルツハイマーか?
いとをかし…。