メンズエステの沼に勝手にハマったおっさんの話

※ほぼノンフィクション


令和4年12月5日から始まった一方的な恋の話


1周年記念以降色々とありましたのでよろしければもうしばらくお付き合いください


シーズン4


「予約の時間」


今週は2回会うことになる

12月5日が火曜日だった為


普段よく予約する日曜日もお店からokをもらっていた


年末ということもあり、普段から人気のあるお店だが、拍車をかけて大盛況

彼女はとくに出勤情報が上がればすぐに埋まるような状況だった


以前は週に何度も会っていた彼女

週一回になると会えるだけで喜びを感じられるようになっていた


その日の予約はブティックホテルに来てもらうことにした

時間は予約時間を少し回っていた


それまでもよくあった事だが

その日はなぜか少し不安に駆られていた


というのも

いつもは必ず遅れるとの連絡をしてくれる


しかしその日は

その連絡がなかった


あとで冷静になって考えたら

お店の都合なのだからしょうがないと理解できる


そして年末の繁忙期

仕方のないことだった


二十分ほど遅れて到着

彼女に会いたい気持ちが悪い方に傾いた


今思うとアホだと思うが、前のお客さんの時間を優先して自分のことは蔑ろにされた気分だった

そんなおっさんは彼女にあたってしまった


彼女からは心の底からの謝罪を受けた

前のお客さんが30分近く遅刻した上に当初よりも長い時間になったと言う


毎回彼女に会う前は必ず

新しいことを考える


彼女にも飽きられないためだ

色々用意して行くようにしている


彼女に取っては

単なる予約の一つに過ぎないのだが


おっさんにとっては特別な時間

特別な時間が故に歯痒かったのだと思う


今でこそお店の運営、彼女のことを思うと当然だが、その時は理解ができていなかった

不機嫌なおっさんに彼女も困惑していた


申し訳なかった


その日はほぼ無言で施術を受けた

彼女も話しかけてはこなかった


おっさんの空気を感じてくれたのだろう

いつもより目一杯に時間を使い施術をしてくれた


彼女に対する思いや彼女への対応について大人気なかったこと

たくさんの感情が溢れてきた


彼女に悟られないように

顔を埋め敷かれたタオルで涙を拭った


最初から最後までいつものおっさんの姿をすることはできなかった

施術後伝えられない感情を秘めたまま


バイバイすることになった

予約をすると胃が痛くなるのはその頃からだった


次回 おっさんの誕生日