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今回は、繰り返す差し歯の脱離(外れること）のついて書きます。
本当は、差し歯という言い方は正確ではありません。（ここでは、便宜的に差し歯と表現いたします）
差し歯とは、本来、クラウン（冠）とコア（土台）を一体にしたもので、昔、歯冠継続歯と呼ばれていたものを指します。
最近のセメントや接着剤は、かなり物性が良くなり、歯にかなりよく合着・接着します。
このような物性の向上にも関わらず、差し歯がすぐ外れるのはいくつかの原因があります。
●コア（土台）が短かすぎる
●コアが緩い（フィットが悪い）
●噛み合わせが合っていない
●歯根にクラック（ひび割れ）を生じている
意外と多いのが、歯根のひび割れです。
この場合、噛む力で歯根がひび割れの箇所で微妙に開くため、差し歯が脱落してしまいます。
歯茎の腫れや歯周ポケットを生じていなければ、十分に噛み合わせ調整を行い、レジン系の接着セメントで接着すれば、短期的には付け直しができます。
しかし、ひび割れは確実に進行するので、最終的には抜歯が必要となるでしょう。
いずれにしても、差し歯が頻繁に脱落する場合には、根本的な解決が必要です。
そうでないと、自分の歯（歯根）を虫歯や破折で失うことになってしまいます。
ご自身の歯の状態や治療方針・治療計画について、担当の先生と十分にご相談することをお勧めいたします。
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