先日、「スイスに日本の森がある」という内容をブログに書きました。

その森は自然公園の一部として整備されていて、いくつかの森林ウォーキングコースやキャンプエリア、小さなカフェなども併設されています。さらに驚いたのは、その敷地内にある小さな博物館で、現在「和紙」をテーマにした展示が行われていたこと。

日本の森があるだけでも十分驚きなのに、まさか「和紙」というかなりニッチなテーマまで取り上げられているとは……!

展示の中には、日本の和紙の産地マップや製作現場を訪れた写真、和紙ができるまでの工程説明などがありました。
ほかにも、和紙を使った提灯や日本酒のラベルなど、日本ならではの使い方が紹介されていて、まるで日本の地方の資料館にいるような気持ちになりました。
 

スイスの、しかも郊外の小さな森の一角で、こうして日本文化が丁寧に紹介されていることに、改めて驚きと嬉しさを感じました。
あくまで個人的な考察ですが、スイスの人々が日本文化に共感を示してくれるのは、両国に共通する「農耕文化」「村社会」「伝統工芸への敬意」など、根っこの価値観が似ているからなのかもしれません。

日本にいた時には見過ごしていた和紙の美しさや、手仕事の繊細さ。

忘れかけていた日本の素晴らしさを、スイスで静かに教えてもらいました。