Gengoテストの結果・・・
先日のブログ記事で、翻訳サービスのバイトをするうんぬんの件について余談のとこで書きました。
もう翻訳の仕事をしているかのような書き方をしたような気もしなくはないですが、実はテストというのがあるんですね・・・。それを受けました。
わざわざ記事にしたことからもうすうす感ずるでしょうが、・・・不合格でした。
正直ある程度勉強してきたからなんだかんだ大丈夫だろう、と予定と予定の合間にやったのがミスでした。
テスト内容は非公開なので詳細について申し上げることはできませんが、昔のニューヨークタイムズの記事が課題で、美術から生物学まで幅広い分野の単語を盛り込んだ記事でした。
読んでいて「どういうこと?」と頭をかしげた文も多く、文章のレベルとしては大学受験を遥かに超えてくるもの・・・。
私のミスとして指摘されたのは、いくつかの単語の訳し忘れ。
といっても、訳したつもりでも訳したことになってないとか。似ている意味の単語がいくつか並んでいるとき、日本語にすると無意識にどれかの単語のニュアンスを尊重するのを忘れてしまう。ちゃんと見直さなきゃダメですね。
あるいは”devoted to”を「傾倒している」と訳してしまったこと。専門家の話なので、ちゃんと「専門としている」といった風に訳すべきでした。
一番面白いのは、”it has big cats”を私が「ヒョウがいる」と訳してしまったこと。返信をくれた方曰く、「ヒョウに限定してはいません」と。
普通に「大型ネコ科の動物」と訳すべきだったかな?と思います。不自然な気がして何か動物名にしようかと思いヒョウにしたのですが、「中南米にヒョウはいません」とお咎めをくらったのでどっちみちダメだったでしょうね。リサーチ不足でした、ごめんなさい。
big catsを「ヒョウ」と訳してしまったのは、昔観たTVでクルーの人達が熱帯雨林でヒョウに遭遇する場面があり、熱帯雨林を歩くヒョウの姿が頭に鮮明にあることも一つの原因です。
だから気をつけなきゃいけないのは、自分をあまり信用しないこと。自分の経験や知識がかえって翻訳のジャマになることがあります。何が役立つ知識で何が不要かをちゃんと見極めなきゃいけない。
あとは、単語を調べる時の方法です。インターネットを多く活用していましたが、紙の辞書を使った方が早い。
なぜかというと、インターネットは情報があふれすぎてどれを選択するかで時間がかかってしまうから。
辞書の方が網羅性には欠けますが、最初は辞書を参照して、納得いかなければネットを見るというのでも良かったかと。
「あまり時間はありません。」と書いてて結局制限時間がわからなかったのですが、とりあえず効率を上げるならすでにわかっている単語についてはあまりムダに調べないほうが無難でしたね・・・
一応確認しようと思って細かいところまで見てたので、それが時間をとられる原因になった気がします。
読み手の方には文法うんぬんより正しいニュアンスが伝わればいいのだから、単語の正確さよりむしろ問われるのがこちらの日本語のボキャブラリー能力。
単語のニュアンスはわかるのにそれに対応する日本語が思いつかず、四苦八苦しました。そんな時フリーの類語辞典や国語辞典が役立ってくれたので、今後も活用していこうと思います。
まあでも、一番ダメだったのは正直「ナメてた」ということです。何だかんだいけるだろう、と思ってたら想像以上に難しいテストで、苦労しました。
翻訳家としてお金をもらってやるんだから、それなりのプライドを持ってやらなきゃダメだよ、ということを今回教えられた気がします。
英語うんぬん以前に大事なのが、日本語運用能力。
もちろん英文の構造を読み取る力も大事なのですが、それをわかりやすい日本語に置き換えるとどうなるかという引き出しが私には貧弱なんだと思います。
英文を沢山読んでいるだけじゃ中々こういう部分は鍛えられません。ちゃんと「翻訳」ということについて考えなくちゃな、と今回思いました。
運よく初回のテストでスパッと通ってたら今回こんな沢山のことは考えなかっただろうと思います。そういう意味で幸運でした。
外国語より日本語の重要さが身にしみてわかるという意味で、翻訳は語学の大きな助けになると思います。もし興味があれば、トライしてみてください!
・・・ちなみにGengoのテストは3回までしか受けられないのでご注意を!
ではでは。