先月、アメリカの歯科ジャーナル Oral Health Prev Dent.2023 に新しい口臭抑制天然素材についての論文が発表されていました。
(参考文献:Kim YR , Nam SH:Halitosis Relief Effect of Mouthwash Containing Lespedeza cuneata Extract: A Randomised, Double-Blind, Placebo-Controlled Study.Oral Health & Preventive Dentistry, 01 Jul 2023, 21(1):251-258DOI: 10.3290/j.ohpd.b4211059 PMID: 37439803


それは、身近にある雑草で「メドハギ」と呼ばれる萩の一種です。

メドハギ(Lespedeza juncea (L.fil.) Pers. var. subsessilis Miq.)は、日本では道端によく見かける雑草である。萩の仲間ではあるが、細かい葉が密生し、いわゆる萩とは印象を異にする。ひょろりと立ち、枝分かれして束状になった姿は独特で、一目見れば遠くからでも区別できる。細長い箒のようでもある。ただしその分布は広く、変異も多い。
Wikipediaより)

 

次のように報告されています。


韓国の釜山のクリニックで84名の被験者を募集し、参加者は2群に分けられた:41人が生理食塩水うがい薬投与群(生理食塩水群)、43人がLCE(メドハギ抽出物質)うがい薬投与群に分けました。

各群のうがい前後で、口臭のレベルと口臭原因菌数について評価されました。
 

無作為化二重盲検プラセボ対照試験(治験実施に関わるすべての人間が、どんなうがい剤を使用するのか一切知らずに行われる治験方法)が実施されています。
 

その結果、メドハギ抽出液によるうがいをさせた場合、5日後に口臭は消失し、口臭原因菌もすべて減少したと報告されています。

 

さらなる追試が必要ですが、メドハギは、日本では「メドハギ茶」が出回っています。
 

漢方としても使用されることがあります。

 

薬理作用は血圧降下、鎮咳・去痰作用、抗菌作用、胃痛、強壮効果が報告され、それを煎じたり、お酒に浸けて飲むということが報告されています。(九州大学名誉教授・長崎国際大学名誉教授 薬学博士 正山征洋 先生)

市販のメドハギの乾燥葉をお茶にして飲むと有効かもしれません。

後日検証してみたいと思います。

 

 

薬草の場合、産地によってかなり成分が違うことがあります。

学術発表元の韓国産のメドハギ茶もあります。