ネアンデルタール人て、小中学校で習ったことがありますよね?

原人、すなわち我々の祖先である、ホモサピエンスよりも前の原人です。

 

約40万年前に出現し、数万年前に絶滅したとみられるヒト属の一種です。

写真はドイツのネアンデルタール博物館に展示されている復元図です


知能が未発達と考えられているネアンデルタール人ですが、少なくとも歯の衛生に関しては違ったようです。

食後は楊枝(ようじ)を使っていた可能性が高いのです。

スペイン、Institut Catala de Paleoecologia Humana i Evolucio Social(IPHES:人類の古生態学と社会進化のカタロニア研究センター)のチームによれば、数万年前に絶滅したネアンデルタール人は、楊枝で食べカスを掃除しながら、歯周病の痛みも和らげていたということが判明したそうです。

カリフォルニア大学バークレー校の生物人類学者レスリー・フラスコLeslea Hlusko)氏は第三者の立場で、「われわれの祖先は200万年近く、歯の間に詰まった食べカスを取り除く必要性を感じてきた」と述べています。

この爪楊枝を使う風習は、槍の使用より前に始まっていた可能性があるのです。

残された、頭蓋骨の解析からわかったそうで、歯には、爪楊枝を使用した痕跡があり、歯石を分析すると、歯石には「植物の茎、果実、葉などと大量の肉、髄」のDNAが検出されたそうです。

当時の食事の内容が忍ばれます。

当時は土がついたまま食事していたので、口のいたる所に損傷の痕跡がに認められたそうです。

研究を率いたIPHESマリナ・ロザノMarina Lozano)氏は、 歯のお掃除だけではなく、歯周病による痛みや炎症を緩和する目的で楊枝を使っていたという仮説を立てました。

骨が溶けるほどの重症の歯肉炎だ。不快感や痛みは相当なものだったのだろう」とロザノ氏。「歯間ブラシのように楊枝を使うと、いくらか痛みも和らいだはずだ」。

 研究論文は、「歯肉炎を緩和するために植物から作った楊枝を使う行為は、基本的な歯科治療の一種と考えられる」と主張しています。

おそらく爪楊枝は、40万年前から使用された人類史上最も古いオーラルケア製品ですね!!

ネアンデルタール人って、どんな口臭をしていたのか??

ボストン大学の考古学者であるアンナ・ゴールドフィールド氏が、彼らは会話ができたと推測しています。(参照:Did Neanderthals Speak? The Neanderthal Throat - SAPIENS
https://www.sapiens.org/column/field-trips/did-neanderthals-speak/


つまり口呼吸ができていたのです。おそらく会話のたびに、彼らの食性を考えると、「生臭く、土のニオイが混じった臭気」ではないかと想像します。真顔

ネアンデルタール人は、我々の祖先であるホモサピエンスと交配もしています。
ホモサピエンスは、20万年前に出現し、ネアンデルタール人と20万年くらいは共存していていました。!

ネアンデルタール人はホモサピエンスとは全く別の種類です。人骨の遺伝子解析で明らかにされました。でも交配はできたのですね・・・

(参照:【産業技術】ライフサイエンス ネアンデルタール人のゲノム配列解析で驚くべき研究結果(米国) - 将来の研究への新しい扉が開かれた (PDF)”. NEDO海外レポート NO.991. 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (2006年12月13日).)


ヨーロッパ人には、少しネアンデルタール人の遺伝子が引き継がれいます。

彼らは、数万年前に忽然と絶滅します。その理由は、欧州における大規模噴火による食料の不足に加えて、ウィルス性疾患による伝達性海綿状脳症による絶滅説が有力です。

(参考文献:Black, B. A.; Neely, R. R.; Manga, M. (2015). “Campanian Ignimbrite volcanism, climate, and the final decline of the Neanderthals”Geology 43 (5): 411–414. Bibcode2015Geo....43..411Bdoi:10.1130/G36514.1.

Underdown, S. (2008). “A potential role for transmissible spongiform encephalopathies in Neanderthal extinction”. Medical Hypotheses 71 (1): 4–7. doi:10.1016/j.mehy.2007.12.014PMID 18280671.)

 

人類が、忽然と絶滅する理由として、広範囲の気象変動と未知なるウィルス性疾患であったことは、我々ホモサピエンスの未来を暗示しているようです。
(Photograph by Ira Block, National Geographic)

 

 

 

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